野党共同会派「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」(立国社)は18日夕、同日2回目となる「新型コロナウイルス合同対策本部会議」を国会内で開催。医師(専門は血液・腫瘍内科学、真菌感染症学)で特定非営利法人・医療ガバナンス研究所理事長の上昌広(かみ・まさひろ)さんから新型コロナウイルス感染対策について話を聞きました。

 上さんは「新型コロナウイルスは、すでに国内で相当数蔓延していると思っている。昨日も診療していたが原因不明の風邪の患者さんがたくさん来られ、ほぼすべからく自分がかかっているのではないかと不安に思っておられる。不安に思うのは皆さん検査ができないからだ」と現状を報告。現在分かっているのは、中国では昨年11月の段階で発生したこと、12月中旬にはすでにヒトヒト感染し、日本では1月23日に検疫を開始したことだと述べ、「年間中国から日本に3千万人以上、1日10万人以上来るなか、1カ月以上のあいだに300万人以上が入国している。そのうち武漢から来たのが仮に5%だとしても10数万人いて(感染者が)入っていないわけがない」との見解を示しました。

 その上で今回、香港で下船した乗客が新型コロナウイルスに感染していたことが判明した2月3日以後、官邸対策本部の指示のもと実施された検疫法に基づく検疫で「隔離」や「停留」を決めたことの問題点や、治療薬の開発、検査のあり方等今後の課題を指摘。「パンデミックになるのは間違いない」とも述べ、今後生活環境に合わせて患者が生活できるよう指導しないと不安を感じている人も検査を受けずにさらなる拡大につながると提起しました。