2018年6月20日
原発ゼロ基本法案とは?
立憲民主党は2018年3月9日、原発ゼロ基本法案を他野党3党とともに国会に提出した。この法案を作成するにあたり、立憲民主党は全国各地で、広く市民の声を聞くタウンミーティングを開催した。集まった市民と国会議員、地方議員がフラットな場で意見を交換し、ディスカッションし、アイデアを出し合う。原発ゼロ基本法案は、いわば国民との対話の末に完成したものだ。
2011年3月11日の東日本大震災、そして福島第一原発の事故以来、各種の世論調査などをみてみても、国民の多くは原発ゼロを望んでいる。それでも止まらない原発の現実。いままず必要なのは、原発ゼロを決める政治決断だ。その意思表示として原発ゼロ基本法が提出された。立憲民主党がタウンミーティングを経てまとめた原発ゼロ基本法案の骨子は、以下の通りだ。
- すべての原発を速やかに停止し、法施行後5年以内に廃炉を決定する
- 原発の再稼働はせず、新増設・リプレースは認めない
- 使用済み核燃料再処理・核燃料サイクル事業は中止する
- 放射性廃棄物・プルトニウムの管理と処分を徹底する
- 原発から省エネルギー・再エネルギーへとシフトする
とくに注目されるのは、省エネルギーの徹底と再生可能エネルギーの導入だ。省エネルギーに関しては「2030年に2010年比で電力消費を-30%」、再生可能エネルギーに関しては「2030年に電力の40%」という具体的な目標が盛り込まれた。これは野心的な目標だが、速やかに政治が決断し舵を切るならば、決して非現実的なものではないと立憲民主党は考えている。