辻元清美国会対策委員長は7日午前、大島衆院議長と国会内で会談。立憲民主、民進、希望、共産、自由、社民の野党6党の国対委員長で合意した、異常事態の打開に関する申し入れを行いました。
国会は現在、森友・加計学園問題や自衛隊の「日報」隠ぺい問題など国政を揺るがす安倍政権の相次ぐ不祥事を受け、国会審議の前提と信頼が崩れています。審議の前提と信頼を回復するため、野党6党は再三にわたり、証人喚問や資料の提出、調査結果の公表、十分な審議時間の確保を求めてきましたが、政府・与党は何ら責任を果たさず、それどころか、一方的に政府提出法案の審議をする本会議や委員会を強行に開会しています。
申し入れでは、こうした異常事態を打開するため、議長として公正な立場で政府・与党に対し(1)諸問題の全容解明のために国会で必要な審議の実施(2)国会審議の前提となる資料・調査結果の報告を早急に提出すること――等を求めるよう要請しました。
これに対し大島議長は、「国民から国会が厳しい目で見られていると認識している。本来立法府としての活発な審議を取り戻さないといけない」と述べ、野党側に8日の衆院本会議から審議に復帰するよう要請。そのために、野党側の意見を与党に伝え、自身の責任において与野党で話し合う環境づくりを行う旨応じました。
辻元国対委員長は、今後について議長からの返事を待って野党6党で対応していく意向を示しました。
また、加計学園問題で柳瀬元総理秘書官が学園関係者と面会したと認める方向となったことなどを受け、「少し局面が変わったように思う」と述べる一方、「野党が強い対応に出ないと秘書官の記憶は蘇らないのか、文書は出てこないのか。これから先が思いやられる」と政府・与党の対応に懸念を表明。こうした異常事態を打開し、5月を「疑惑解明月間」にしたいと力を込めました。