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2020年7月24日

【福岡】大牟田市、久留米市の令和2年7月豪雨災害状況を枝野代表が視察

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 枝野幸男代表は24日、福岡県大牟田市、久留米市を訪れ、令和2年7月豪雨の災害状況を視察しました。視察には、山内康一衆院議員(福岡県連代表)、岡島一正衆院議員(党災害対策局長)、江崎孝、野田国義両参院議員(ともに県連代表代行)、青木剛志総支部長(福岡7区)らが同行しました(写真上は、三川ポンプ場で説明を受ける枝野代表ら)。

 大牟田市は、19日時点で死者2名、重傷者1名、軽傷者3名、床上浸水1079戸、床下浸水1719戸、最大時の避難者数は1690人にのぼります(視察時の資料より)。枝野代表らは、まず三川ポンプ場を視察。同ポンプ場は三川地区の排水機能を担う施設として1963年に設置され、その後改修や増強しながら稼働していましたが、現在の国の排水能力基準は満たしていませんでした。今回、想定外の雨量のため、ポンプ場内への浸水が進み電源がショートする危険性が高まったことや、ポンプを稼働させるエンジンが浸水したため運転を停止。大規模浸水により高齢者2名の死亡が確認されました。

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 その後、市立みなと小学校を訪問。同小学校は住民の避難所となっていましたが、浸水被害により校舎が体育館が水に浸かるなどして、児童・教員・避難住民などが孤立。災害派遣要請をうけた自衛隊により救出されました。枝野代表らは、校舎や学校周辺の浸水時の状況を画像で確認するとともに、浸水により反り返った木製の床や復旧作業を確認しました。

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 天領校区コミュニティセンターでは、復旧作業やボランティアの受け入れ状況などをヒアリング。三川地区の災害復旧拠点が水害により機能できなくなったことを受け、近隣の協力を得て天領校区コミュニティセンターを拠点として開設。三川地区地域包括支援センターの方から、現在までにボランティアの協力も得て災害ごみの撤去などが進んでいるとの報告と共に、これからは引っ越しに向けてダンボールなどが必要になってくるなど、次のステップに向けての支援の段階に移行していることなどの話がありました。

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 久留米市では、筑後川の状況と、隣接する枝光排水機場を視察。枝光排水機場は、筑後川と下弓削川が合流する地点にあり、2018年の西日本豪雨被害を受け、本年4月に策定された浸水対策ではポンプ機の増設が決まっていました。今回の豪雨では、本流に雨水が流れず溢れてしまう「内水氾濫」が発生しました。

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 視察中、記者団の取材に応じた枝野代表は、同日の気象状況などから判断し、負担をかけないよう当初予定していた県や市といった行政関係者との意見交換などを省いたことを説明。その上で、先日の熊本での視察も含め、同じ時期の豪雨による浸水でも状況が異なり、被害状況や地域の特性に応じた対応が必要だと痛感したと発言しました。

 記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:九州は2年おきくらいに同じような水害が同じような箇所で起き、またそのエリアが広がっている。日本の道路や川の考え方を変えなくてはけないと思うが、どうか

 温暖化の影響と見られる状況で、着実に確実に気候が変化をして、それによる被害が広がり、あるいは回数が増えている傾向にあるのは否定できないと思っている。
 一つひとつ防いでいくのは、ケースや地域ごとに事情が違うが、一般的に言えるのは、想定を超える規模の集中的な雨量が各地で散見される状況なので、従来のようなダムと堤防で防ぎきれるかといえば、できたとしても相当な、50年100年単位という話になるのではないか。
 むしろ、流域における洪水対策や、一定程度水があふれた場合でも人命はもとより、家財等に影響を与えない対応策など、九州豪雨が避けられないということを前提に、どう被害を生じさせないかという発想も含め、抜本的な議論が必要ではないか。

Q:ポンプ場を視察されたが、各地で老朽化が進んでいたり、水害に耐えられないという場所も出てきているが、課題はどうか

 排水場などは、これまでは順次整備されて、当たり前のように存在していることに慣れているが、集中的に一気に大雨が降る状況が各地で見られるので、ポンプを最新鋭で地域の状況に合ったものに変えていけば、かなりの部分を防げるというのも間違いない。
 しかもこれにかかる費用は、大規模な洪水対策と比べれば、少ない予算措置でできると思うので、できるところから着実に進めていき、排水ポンプ、排水場の問題は一気に進めるべきだと今日痛感した。

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