辻元清美国会対策委員長は28日午前、自民党の森山国対委員長と国会内で会談。(1)障害者の雇用の水増し問題(2) 災害対策 (3) 佐川前理財局長の偽証罪での告発――についてあらためて政府・与党の対応を求めました。
会談終了後、記者団の取材に対し辻元国対委員長が話した主な内容は以下の通りです。
障害者の雇用水増し問題については、同日衆参両院の厚生労働委員会理事懇談会で、政府の調査結果が示されることから、これを受けてまず、参考人の意見を聞く形での委員会開催を要請。当事者である障害者団体や、障害者政策や人権問題等に見識のある専門家、諸外国の障害者雇用事情に詳しい専門家、障害者を雇用する立場にある経済界の方の声などを立法府として聞いた方がいいのではないかと提案しました。これについては、午後に開かれる厚労委理事懇談会の場で筆頭理事の西村智奈美議員から提案することになりました。
衆参両院でも水増しが起こっていたことを受けての立法府としての対応については、(調査報告を受ける)衆参の議院運営委員会で対応を協議した上で、必要があれば国対委員長間で話し合うことで合意しました。
災害対応をめぐっては、延期になった衆院災害対策特別委員会の現地視察・調査を行い、その上で閉会中審査を開き、議論すべきだと要請。これについては、筆頭理事同士で話し合うことになりました。
関連して、政府が当面予備費で対応するとしていることから、これでは不十分だと指摘。熊本地震のときは発災の1カ月後には補正予算を組んでいることにも触れ、自民党の総裁選挙後直ちに臨時国会を開き、速やかに災害対応の補正予算を組み、野党が提案している被災者生活支援法の改正も早急に議論をすべきだと求めました。これについては、森山国対委員長は政府に伝える旨答えました。
加えて、自民党の総裁選挙で憲法9条の改正が論点となっていることに対し、「国民の命を守るには、憲法9条改正よりも障害者の雇用を水増しといった問題をどう対応していくのかということの方が大事ではないか」と指摘しました。
佐川前理財局長の偽証罪の告発については、衆院予算委員会の理事懇談会を開き、与党の主張を公の場で行うよう、あらためて要請。筆頭理事間同士で話をすることになりました。
これに先立ち、立憲民主党など野党5党1会派は28日、国会内で国会対策委員長らが会談、今後の対応等について協議しました。
国の行政機関では半分以上で障害者数の不適切な算入が行われていたことが明らかになったことへの受け止めを問われると、辻元国対委員長は、「政治に携わる者として恥ずかしいし、反省の気持ちがある。今の安倍政権だけでなく長期にわたってやられていたことであり、与野党を超えて深刻な事態を受け止め、どうしていくべきかという提起を早期にしなければいけない」とコメント。
また、『ちびまる子ちゃん』で知られる漫画家さくらももこさんの訃報には、「悲しい。ものすごいショック。私は『ちびまる子ちゃん』を初めて見たときの衝撃が忘れられない。毒が少しあって、子どもの本性が出ているあのマンガは世界に誇れる作品だ。世界に誇れる『ちびまる子ちゃん』だと思っているので、新しい作品が見ることができないと思うと本当に残念で、淋しく悲しい」と話しました。