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ニュース

2020年6月23日

沖縄慰霊の日にあたり哀悼の意を表し、日米安保条約発効60年、都知事選候補テレビ討論会等について発言

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 福山哲郎幹事長は23日、定例の記者会見を国会内で開き、(1)沖縄慰霊の日にあたり(2)日米安保条約発効から60年(3)東京都知事選候補者のテレビ討論会――等について発言しました。

 同日の沖縄慰霊の日にあたり、沖縄全戦没者追悼式には毎年参列しているものの、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で縮小開催されたこと受け欠席したことを報告、「沖縄戦で犠牲となった20万人以上の皆さまに謹んで哀悼の意を表したい」「辺野古への基地移設を止めることをはじめ、県民の皆さんの思いに寄り添っていく決意を今日改めてさせていただきました」と語りました。

 また日米安保条約発効60年については次のように述べました。

 日米安保体制はわが国の安全保障政策の基軸であると認識をしています。戦後西側の諸国は、自由や法の支配、民主主義など、リベラルな国際秩序の構築を進めてまいりました。
 アジアでこの普遍的な価値を定着させ、そしてアジアの地域情勢を安定させるにあたって、日米安保体制の役割は大きかったと考えております。
 近年、中国の台頭や北朝鮮のリスク、安全保障環境の変化、サイバーなどの新たな技術などが登場する中で、アメリカとの安定的な、かつ緊密な連携は必要であると考えています。
 一方で、長年かけても実現をしない辺野古への基地施設、こういったものに関しては軟弱地盤の問題もあり、見直し、いったん立ち止まってとめることを強く求めており、今回のイージス・アショアの撤回と、これまでの安全保障体制について、一度、検証が必要なのではないか。
 またこの数年、アメリカからの兵器の爆買いも含めて、いったん安全保障に何が必要で、何が効果的で、どういった目的で装備を整えていくのか、安倍政権下で非常に不安定化していることも含め、改めて検証が必要ではないか。
 この60年間一度も改定されていない日米地位協定については、実態を踏まえ、各都道府県知事等の思い、さらには沖縄等の思いも含めて、この地位協定の改定についてアメリカとの不断の交渉に臨むべきではないかと考えております。

 また、会見終了直後、福山幹事長は東京都知事選候補者のテレビ討論会の開催を各局に要請しました。
 今回、現時点でテレビ討論会の開催予定がないことから、各テレビ局の報道番組や情報番組で、それぞれの候補者の(1)都政の課題、(2)将来の都政のあり方、(3)知事候補者の所信、人となり、未来のビジョン――等について、有権者の投票における材料提供になると考え、紹介することを求めました。

 記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:日米安保の話に関連して、今後の安全保障政策について考えを伺いたい。例えばボルトン氏が暴露した、在日米軍の駐留経費増加、要望、あるいはイージス・アショアに代わるミサイル防衛体制、敵基地攻撃能力の是非について

 それぞれで性質が異なると思います。
 駐留経費の問題ですが、新聞ではボルトン氏の回想録の内容について言及がありますが、事実関係はこれでは明らかになりません。
 いわゆる4倍近く、8000億の金額の妥当性についても、どういう根拠で言われているのかもわかりません。 実際の防衛費の分担については、これまでの日米関係の中で、防衛省、財務省、当時の政権がアメリカ当局と話し合いを進めながら、一定の結論を出してきている経過があります。
 それをいっぺんに4倍や8000億と言われても、その根拠があまり明らかではないし、実際にこのことが事実であるかどうかもよくわかりません。現に日本政府はいま、そのことについては事実関係を認めておりません。
 この防衛費分担問題については、おそらく大統領選挙後の交渉になると思いますので、大統領選挙後の交渉の中でアメリカが実際にどういうポジションを取るのかが重要だと思いますので、日本政府は、これまでの日本の防衛費の分担が適切かつ合理的だったということをアメリカ側に説明をしていく必要はあるだろうと考えます。
 私も政権のときに、この問題についてはアメリカ側と交渉しましたものですから、この金額であまり右往左往しない方がいいのではないかなと考えます。

 イージス・アショアに代わるミサイル防衛の問題については、まずはイージス・アショアの撤回がどのような経緯でどういう根拠で、なぜ急に、このような発表があったのか、まだはっきりと説明をされているわけではありません。
 アメリカ側のコメントと日本側のコメントが若干ずれていることも含めて、日米間でどういうやりとりがあったのか、それからイージス・アショアの経費について、日本がそれなりに負担をしなければいけないということになっていますが、なぜ負担をしなければいけないのか。なぜやめることになったのかの理由に非常に関わるので、日米の交渉過程について一定の説明がなければ、経費負担について国民は納得できないと思いますし、あれだけイージス・アショアの設置について強引に推し進めてきた安倍政権が、急きょこうなったことについて、しっかりと総理に国会に出てきてもらい説明する責任があると考えます。

 敵基地攻撃能力について、この議論は安倍政権の中では、出ては消え出ては消え、またかという話になります。
 日本は専守防衛の中で、最小限の武装だという状況の中で、安全保障戦略を作ってまいりました。イージス・アショアがだめになりましたから次こうですと、ではなぜこれで代替できるのか、それはどういう理由なのかも含めて、もともとのイージス・アショアの撤回の話に戻りますので、先ほどの私のコメントに繋がりますので、生煮えの議論にあまりくみする必要はないという気がします。

Q:まず、先週土曜日に山本太郎れいわ新選組代表の街頭演説に、須藤元気参院議員が応援演説を約10分間された。須藤議員は離党届を一応出したと言っていますが、党としては受理していない状態が続いている。こちら処分の方法等を考えているのかどうか、離党届の状況がどうなってるのか、須藤議員のこの応援演説参加についてどう受け止めているか
 また別の質問で、先ほど枝野代表が常任幹事会で、今週金曜日にも国民民主党の玉木代表、平野幹事長、連合の事務局長らと懇談会をされるとおっしゃいました。野党結集の動きの一つでもあるのかなと思いますが、今後の野党結集どのように考えているか
 それに加えて、昨日福山幹事長も出られた「報道1930」で自民党の石破さんとの連携について、(国民民主党の)大塚代表代行が理想的な形だと、福山幹事長も考え方は通底するところがあるとおっしゃいましたが、連携についてどのように考えてられるか

 一番の答えやすいところから答えます。
 石破議員との連携については、テレビ番組の中でそういう仮の話が振られて大塚議員から一緒になれればというお話がありました。
 私の考え方については、例えば安倍政権のやってきたことに対する批判的なことも含めて、考え方は通底しているとは申し上げましたが、実際は自民党の総裁選挙にまで立候補された方でいらっしゃいますので、そんなに簡単な話ではないと考えておりますし、野党のわれわれが今そのことについて何らかの形の連携だとか、そういったことを言うこと自身があまり適切ではないと思っているので、考え方として通底しているところはあると申し上げたはずですので、それ以上でもそれ以下でもありません。

 須藤議員のことですが、離党届はまだ受け取っておりません。私の手元にはありません。それから一連の行動については、当面静観をしたいと思っております。

 連合とのことですが、先週中央執行委員会で、枝野代表、玉木代表、さらには平野幹事長、そして私が出させていただきました。実は代幹(代表、幹事長)4人で出席をさせていただいたのは初めてでございます。
 これは相原事務局長と平野幹事長、私の中で、都合4回ないし5回、この通常国会中にマスコミの皆さんにお伝えしたことも含めて、ずっと継続的に話し合いを進めてきております。そのことも踏まえた上で、幹事長も呼んでいただいたと思いますので、連合の会長、事務局長とのコミュニケーションの密度は非常に濃くなっていると考えております。
 その中で、枝野代表は連合が一体となって衆院選挙を戦っていただけるような環境を整えていくことに努めたいという話をされましたので、それは一定のメッセージとしては受け取っていただけると思いますし、今週、やはり連合会長、事務局長と両党の代幹が揃って会う機会がありますので、連合の思いもしっかり受け止めさせていただかなければいけないし、われわれがいま抱えている課題、特にコロナ禍での労働環境、厳しい国民の生活等について、しっかりとアドバイスなり、承らなければいけないと思っております。
 選挙の話も解散だという話もあちこちで出てきておりますので、こういった問題についても、真摯にお互いの考え方を話し合ういい機会を作っていただいたと思っております。

Q:衆院選の関係で与党側から早期の解散に言及する声があります。幹事長としてどのように受けとめているか、それと解散に向けて、野党の結集、合流、あるいは候補者調整を改めてどのように進めていきたいか
 それと須藤議員の関係で、幹事長としては静観したいということですが、静観したいというのは都知事選中の須藤議員の動きを見て処分を考えたいという考えなのか、あるいは須藤議員にもう一度党に立ち返ってほしいという翻意を促したいお考えなのか

 解散については総理の専権事項ですから、時期についてはわかりませんが、もうあと1年ちょっとで衆議院の任期が来ることを考えれば、いつあってもおかしくない。
 ましてや、来年は都議選もあることを考えると、解散の時期は限られてくる。そう考えれば、おのずと早い時期の解散もありうると考えざるを得ないので、党の幹事長として準備を早く進めていかなければいけないと考えます。
 準備を進めるにあたり、野党側がどういう体制になって戦うのかについても考えなければいけません。できうれば大きな塊になって、野党が結集した形で戦うことが、私は結構なことだと思いますが、それはいろいろな各党の事情もあることだと思いますし、そのことについてわが党としては努力をしていきたいと考えております。
 候補者調整やその他候補者の擁立については、別に解散の時期がいつであっても、日ごろからずっと継続的にやっていることですので、それはいまも変わらずにやり続けていくということだと思います。

 それから須藤議員の件については静観をしたいということですので、いまの段階ではそれ以上でもそれ以下でもありません。

Q:山本太郎代表を都知事選の野党統一候補として出馬要請する交渉が決裂した経緯について、山本太郎代表本人は最終的に消費税5%減税について野党統一政策、次期衆院選における統一政策にする党内調整が都知事選までに間に合わない、20日以上かかるということが決裂の大きな理由だったと語っていますが、これが事実かどうかについて
 また結局コロナ禍で消費減税5%を野党統一政策にしないというのが立憲の姿勢、立場なのか。このことが須藤元気議員の離党届提出にも繋がったと思いますし、総選挙でれいわと他の野党の同士討ち、票の食い合いをすることになる恐れがあると思うので、都知事選の経緯と次期衆院選に向けた悪影響があるのではないかという点から消費税5%減税についての考えをお伺いしたい

 都知事選の候補者擁立にあたっては、基本的には都連が中心になってやっているので、私がつまびらかではない点が多々ございます。
 宇都宮健児さんがツイッター上で立候補を表明されてから、その前後に山本太郎氏が立候補を検討しているけれどもというお話も聞いておりました。
 一方で、れいわの公認で出たいというお話も聞いておりましたし、小沢先生をはじめ無所属で統一行動でやるべきではないかという声があったことも承知をしておりますが、なかなかそこは相整わなかったということは、私自身は理解をしております。
 消費税については、われわれはこの都知事選挙で、どの時点で誰が言ったかわかりませんが、知事選挙ですから、消費税5%の議論は国政の問題なので、そこは私はなかなか相容れないなと思っておりました。
 しかし、それよりも何よりも宇都宮さんがツイッター上で表明をして、それでやはりある時点で野党側にも応援をして欲しいと、具体的な推薦要請はしないけれども応援をしてほしいという声があり、宇都宮健児さんのこれまでの弁護士としての生き方、サラ金対応で本当に必死になって戦ってこられた姿勢、さらには貧困対策をずっとやってこられた姿勢等も鑑みて、われわれは宇都宮さんでやろうと決めた。
 その後に山本太郎さんが立候補表明をされたということですので、われわれは決めさせていただいたので、宇都宮さんでやりたいと思っているというのが現状でございます。
 消費減税については、先の話ですから衆院選挙をどのようにするか、政権構想も含めて、党内ではまだ議論しておりません。

(質問者)手塚さん(衆院議員)が間に入って、消費税5%減税について党内調整で時間がかかるという経緯はお聞きになってないんでしょうか

 ですから、それは先ほど申し上げたように、都連がそういったことについてはやられてるとも私はつまびらかではないことも多々ございますと申し上げた通りでした。

(質問者)党内調整ということは、党のトップ、役員の方にも当然話がいって…

それはいつぐらいの話ですか。

(質問者)5月下旬の話です。

宇都宮さんがやるといわれる前ですか

(質問者)ええ

 前の話だと、そんなに私はつまびらかにはしてないので、一方でれいわの公認でやりたいっていうことをずっと山本さんは主張されたのではないでしょうか。

(質問者)2段階あって、れいわ公認でこだわっていた時期があって、その後、再度、調整に入って、そのときに決裂した理由が消費税5%減税だと。そこが決定的な決裂した原因になったと。その理由が党内調整に都知事選まで間に合わない、20日以上かかると。こんな政党ではもう付き合えないというような趣旨のことを出馬会見でもかなり強い口調でおっしゃってたんで、そこについてどう受けとめられてるかというのを改めてお聞かせください

 そんな細かいことまで私はつまびらかではないので、都連に聞いてください。

Q:連合との協議の件、先日連合の会長が記者会見で秋ぐらいを目処に何か共通した未来の社会像を作りたいとおっしゃっていたのですが、その中で次期衆院選の共通政策、政策協定も視野に入れているという趣旨のことをおっしゃった。そういった考え方は立憲民主党としても共通されているのか
 それに関連して、枝野代表は「連合が一体として応援できるような体制を作っていきたい」ということをおっしゃっていますが、連合が「一体として応援する体制」というのは、すなわち一つの政党として選挙を戦うと解釈するのが自然かなと思うのですが、そういう理解でいいのか

 秋口というか9月ぐらいではなかったですか、連合が言われてるのは。私が承っているのは9月ぐらいなので秋口っていうのはほぼ共通してると思います。
 それから政策協定かどうかは別にして、そこを一定の共通項の政策として、お互いが共有できるものにしていきたいというのは共通認識です。
 それから連合が一体となって戦える体制、環境作りをしたいという代表の話は、その言葉通りですので、私が変に解釈するものではないと思います。

Q:ボルトン前大統領補佐官の回顧録の件で、在日米軍駐留経費の増額の問題や、トランプ大統領が安倍総理にイランへの仲介外交を頼むも成功に期待せず、その後アメリカの農産物の輸入増加を求めたことなどが書かれてあります。先ほど事実は明らかではないとおっしゃいましたが、これまでの安倍総理とトランプ大統領の関係、日米の外交関係を見て対等な関係と言えるのか、安倍総理は対等な関係を強調していますが、果たしてそうなのかお考えをお聞かせいただければ

 対等という言葉の意味が非常に難しいんですよね。
 トランプ大統領になってからの安倍総理の外交は、アメリカに非常に偏った状況にはなってると思います。
 一方で、日米安保体制で日本とアメリカとの関係は非常に重要であり基軸であることは先ほど申し上げた通りです。
 その中で何をもって対等とするかは非常に難しいので、なかなか表現のしようがないですが、ボルトンさんの回想録にこう書いてあるから対等なのか対等ではないのかという議論は少し乱暴な議論だと思っていて、事実関係もわかりませんので。先ほど私が申し上げたぐらいですね。
 ただ数字として、これは参考にはなるし、元々4倍という話は広がっていましたから、平仄は合うなと。言われたことに合うと思いますが、実際にどの程度のことをトランプ大統領が具体的に言われたのかどうか事実関係は外交ですからわからない。
 ただ先ほど言ったように駐留経費については、合理的な根拠と交渉を持ってこれまで決めてきたので、いきなり4倍と言われてもそれはなかなか納得できないので、4倍が事実かどうかについて、まずはただすことと、交渉が具体的に始まるのは大統領選挙後なので、その後の交渉でアメリカがどういうポジショニングをするかではないかと思います。

Q:自民党が改憲に関して4コマ漫画を出して批判の声が上がっていますが、どのように見られているか

 コメントしなきゃいけないんですかね。

(質問者)できれば一言

 ダーウィンの進化論ですよね。生き残るのは変化したものだというところを引いて憲法改正してないっていうんですよね。
 ということは、いまの憲法下では日本は生き残れないと自民党が言っているのでしょうか。
 現憲法下で、日本は経済成長も、これだけの豊かさも確保してまいりました。
 逆に言うと、変化をさせることが自己目的化している表現だと思いますし、何のために変化するのかさっぱりわからないし、進化論なぞらえて、こういったこと言うから、安倍政権の憲法改正の議論は非常に薄っぺらく、国民からは支持されないのではないかなと思います。

Q:先日、枝野代表は政権構想私案を出しましたが、1カ月経つわけですが他党も含め、あまり動きがないように見える。いつ選挙があるかわかりませんが、政権選択選挙ですから野党第1党の枝野首班ということでまとまれるかどうか

 おっしゃる通りで、枝野首班でまとまって、逆に共通する政策を掲げて衆院選挙、各小選挙区で候補者を一本化をして戦うというのが、われわれの基本的な考え方だと思います。
 見えないと言われるのは、否定もしないし肯定もしませんが、終盤国会であったことも含めて、いろいろな国会の問題があったことと、そうは言いながら、いろいろな動きは、いろいろな人とのコミュニケーションも取りながらやらせていただいてるので、何とか結果を出して皆さんにお示しができるように努力をしていきたいと考えております。

Q:先ほど話が出ました須藤議員の件について、当面静観するとおっしゃいましたが、そもそも須藤議員が離党届を出した契機となったのが都知事選ですが、この都知事賞が終わるまで静観されるおつもりなんでしょうか。また解散の話もちらほら出ており、選挙になる前にこういう問題は白黒つけておいた方がいいということで、夏までにはっきりさせるなど、どういう道筋になる予定でしょうか

 いまのところは静観しているという状況ですので、別に期限を区切っているわけではありません。