共同会派を組む立憲民主党、国民民主党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」、社会民主党と共産党は1日、英語民間試験の導入延期を受け、第2回「英語民間試験の延期を求める会」を開催。高校生数名と「入試改革を考える会」代表の大内裕和・中京大学教授ら学校関係者、保護者らが参加するなか、本物の入試改革を一緒に実現させていくスタートにしていこうと誓い合いました(写真上は、中止を訴え続けてきた高校生)。
英語民間試験の導入中止を訴え続けてきた高校2年生は、「これまで声を上げていたことが初めて実った経験をした。日本では出る杭は打たれるといった文化があるが、それでもおかしいと声を上げたことに対し応援、賛同してくださる方が増えて制度改悪を止める第一歩を踏み出せたことに感謝している」と発言。あくまで「第一歩」だと強調し、多くの問題のある英語民間試験を中止し、公平性・公正性の担保されるよう、制度の抜本的な見直しを求めました。
参加した高校生らはまた、今回導入延期が決まった英語民間試験に限らず新共通テストをめぐっては、国語・数学の記述式問題についても多くの問題があると指摘。表現力や思考力を問うとしているが、その採点方法は複雑であり5万人もの受験生がいる新共通テストでその能力をはかれるものではなく、すでに国立大学の2次試験などで実施されている問題でカバーできるなどと訴えました。
大内教授は、同日萩生田文科大臣宛てに「新共通テストの2020年度からの実施延期を求める緊急声明」を提出したと報告。公平・公正な入試を受けられず、受験生が犠牲となる事態だけは避けなければならないとして、「問題は『身の丈』発言に象徴されるように教育の民営化、教育の私企業化だ。教育の私企業化を行うから格差は拡大し、入試の公平性、公正性がなくなる。それは安倍政権のあり方を象徴している。共に力を合わせてより良い入試制度をつくっていこう」と呼びかけました。
安住淳国会対策委員長は集会の冒頭、「高校生の皆さんが頑張ってくれたおかげで国を動かすことができた。私たち野党も高校生のみんなのために頑張った。私は全国の高校生に『君らが動けば日本は動く。若者たちが立ち上がれば日本は動く。われわれはそのために応援を惜しまないと申し上げたい』」とあいさつしました。