2018年11月27日
野党5党1会派国対委員長が大島衆院議長に入管法改正案の採決見送りを申し入れ
立憲、国民、無所属、共産、自由、社民の野党5党1会派の国会対策委員長は27日夜、衆院法務委員会で外国人労働者の受け入れ拡大に向けた入管法改正案が強行採決されたことを受け、大島衆院議長と国会内で会談。法務委員会での採決は認められないとして、さらなる審議をすべきであり、同日の衆院本会議での採決を見送るよう申し入れを行いました。
申し入れ後に記者団に対し辻元清美国対委員長は、「議長も危機感をお持ちであったように思う。いつもとちょっと違うご対応だった」と述べ、議長の発言をメモに基づき以下のように紹介しました。
(法務委員長から)委員会報告を受けた。参考人(質疑)を入れて17時間、政府への質疑が12時間。定例日外にどういう理由で質疑を行ったのかということも問いただした。この法案については、関連する分野も、政省令も多岐にわたる。よって、この入国管理法の改正の施行前に、政省令を含む全体像をきちんと国会に報告をさせたい。そして、その報告に対して法務委員会で質疑がしっかりできる環境を整えてほしいと、与党にも今から呼んで伝える。国民の関心も高く、国民に理解を得るように努力をしてほしい。本会議については議院運営委員会でよく協議をしてほしい。(野党からの声を踏まえ)今から与党を呼んで同じことを伝え、与党からの意見も聞く。
その上で、辻元国対委員長は「政省令、関連する分野が多岐にわたることは再三再四質疑でも問いただしてきたが、なかはスカスカの状態でこれこそを問題にしている。議長のご発言は異例なことで、評価はできる。一方で、だからといって今日採決することは認めるわけにはいかないと伝えた」と述べました。
あらためて衆院法務委員会採決への受け止めを問われた辻元国対委員長は、「法務委員会でのあの採決は史上最悪の部類だ。政府・与党は『問答無用で野党の意見は切り捨てる』、政府は『国会なんか無視。自分たちの好きなようにやらしてもらう』というような、立法府、国民を蔑ろにした姿勢だ」と批判しました。