2018年11月21日
参院委員長の職権連発の委員会運営に「慣例もルールも関係なし」と福山幹事長
福山哲郎幹事長は20日夕、国会内で定例会見を開きました。
会見冒頭、失踪技能実習生から2017年に聞き取った2,870人分の個別の調査結果(個票)について、撮影やコピーは許されず、手書きで写すことが認められている点に言及、「合理的根拠に欠ける」と指摘しました。
また、参院の4つの委員会が委員長職権で開催されることについて、「異常な参院の委員会の運営。断固として抗議したい。議会はいらないと言われているのと同じ。慣例もルールも関係なし」と声を荒げました。さらに安倍総理に対し、「臨時国会を招集しておきながら、長々と海外に行く予定を組んでいるとも聞いている。これも非常に遺憾に思う。総理の日程に合わせ、なぜ議会がこんな無理な運営をし、何でも強硬にやらなければいけないのか、まったく理解ができない。与党側の国会運営については本当にふざけるなと言いたい」と語りました。
また記者から主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。
Q:LGBT差別解消法案の提出準備をしていると思うが、こうした法案、政策を打ち出す意義は
綱領の中で明確に多様性を大切にすると謳っています。それは障がい者の問題もLGBTの問題も同様。その中で差別解消法の議論を党内で進めるのも当然だと考えており、そういった形の立法作業については鋭意準備をしていきたい。意義としては、自民党の杉田水脈議員の発言をはじめとして、非常に心無い差別的な表現が世の中に出回った一方で、LGBTの皆さんに対する理解も間違いなく広がっている。その中で我々自身は綱領に掲げた多様性を大切にするということを、政策としても、候補者としても、党の態度としても、明示していくことは重要なことだと思っています。
Q:入管法改正案の何が一番の問題だと考えているか
まったく材料もいい加減、法案の内容もスカスカ、そして答弁も二転三転するような状況で、日本の社会を転換する、外国人労働者に入っていただく問題について、こんな急ごしらえで出してきたことが、そもそもの出発点の問題。
一方で、技能実習制度のなかで問題点が浮き彫りになっているにも関わらず、そのことについても国民に開示すること無く、この入管法改正案の審議を進めようとしていることが2点目の問題。
3点目の問題は、国民がこの問題について「慎重に審議をしろ。あまり拙速にやるな」と圧倒的に世論調査でも多いにも関わらず、はじめに日程ありきで来年4月に無理やり始めようとしていること自身が、相当無理がある。こういったことも含めて問題点だらけ。
Q:入管法改正案の議論の中で、国民民主党の中に議連の案をベースに対案を出す動きもあるが
対案という議論があるが、対案の前にまず、技能実習も含めて今の日本の実態がどういうものなのか分からなければ対案の意味もない。何でもかんでも野党が対案を出せというのは、今の議論の中では拙速。
対案を否定する気はないが、まずは今の技能実習も含めた実態と、政府が出してきている入管法改正案の考え方や中身をまずは明らかにすることが先決だと思う。
Q:女性候補者擁立プランについて、改めて意義を
統一地方選挙や来年の参院選挙に向けて、女性候補者を多く擁立をすることで女性議員を一人でも多く当選していただきたい。
また、多様性を確保するために、もしくは生活に根ざした現場の声を聞くために、草の根からのまっとうな政治を作るために、女性の声というのは、必要不可欠なものだと考えています。
さらに女性の方をより多く擁立し、議員になっていただき、活躍いただくことで、党の姿勢を国民に示していきたい。