参院の立憲、共産、希望の会、沖縄の風の野党4会派は19日、民法の一部を改正する法律案(選択的夫婦別氏制)を提出しました。同法案は、個人の尊重と男女の対等な関係の構築等の観点から、選択的夫婦別氏制を導入するもので、14日に衆院で立憲民主党など野党5党1会派が提出したものと同じ内容です。

 提出後の記者会見で筆頭提出者の小川敏夫議員は、今回の民法の改正について、法制審議会が1996年に答申した民法改正法律案要綱にある「婚外子相続差別の廃止」「選択的夫婦別姓制度の導入」「婚姻最低年齢を男女ともに18歳とする」「女性の再婚禁止期間の短縮」の4点のうち実現していないのは選択的夫婦別氏制だけだと指摘。世論調査では多くの国民、特に若い世代が支持していることに触れ、成立を目指す決意を述べました。

 法案提出者の各党・各会派の議員は、世界で法律上同氏を強制するのは日本だけだと指摘。多様な生き方が法律婚から排除されるのは許されないと数多くの裁判も起きているなか、国民に求められている本法案こそ成立させるべきだと主張しました。

 衆院と同様の法案を参院に提出したことについては、夫婦別姓訴訟が相次ぐなか立法府の不作為が問われているとして、こうした状況を生み出している与党、とりわけ自民党に対し、国会で実現をすべきだという意思を明確にし、その実現を迫り旗印を鮮明にしたものだと意義を強調しました。

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