枝野幸男代表は27日、国会内で定例の記者会見を開き、(1)南北首脳会談(2)働き方改革関連法案の審議入り(3)新潟知事選――などについて発言しました。

 南北首脳会談について、「決してこれからの道のり容易なものだとは思いませんけれども、このスタートした雰囲気のまま、非核化、そして平和に向けて時間はかかっても、進んでいくことを期待したい」と語りました。

 また今後の会談や米朝首脳会談に期待することについて、「核の問題、そして日本にとっては中距離短距離も含めたミサイルの問題、そして拉致の問題。いずれも落とすことのできない大事なテーマ。直接、現時点では北朝鮮と交渉できる立場に日本政府はないので、韓国や米国政府に引き続き強く働きかけ、特に拉致問題については、しっかりと議論の遡上にのせて前に進んで行くことを期待したい」と述べました。

 与党が強行し同日の衆院本会議で働き方関連法案が審議入りしたことについては、「政府が国民に説明していたデータがいい加減で間違ったものであり、そのけじめというか落とし前もついていない状況で、審議の前提を欠いている。説明をしてきているデータや、事実関係が真実のものであるという証明なしに、虚構、嘘に基づいた法案審議を進めようという姿勢が明らかになった」と語りました。

 新潟知事選については、「柏崎刈羽原発を抱えており、原発問題が大きな、地方においても争点。そういう観点からすると、この原発に対する姿勢で国政における考え方との連携・連動性が強い。したがって原発ゼロを早期に実現することを掲げる皆さんが一緒に推せる候補が擁立されれば望ましい。我々も積極的に役割を果たしたい。一方で、地方、特に首長選挙は、国政政党が少なくとも表立って主導すべきではないということも従来から申し上げている」と述べました。

 さらに新潟知事選について地方組織任せでは懸念があるとの質問に、「地域主権、地方分権を掲げている。まして首長選挙ですから、国政と密接不可分な課題がテーマになっている以上は、そこで違う方針の候補者を推すことはないと明確に申し上げられます」と語りました。続けて記者から原発事故は他県にも影響を及ぼすとの質問に「新潟県政は新潟県民の観点から選択すべきであって、それを超えて他県にも影響する問題については、まさに国政の課題として国が責任を持つべき」との見解を示しました。