2020年7月21日
GoToキャンペーンは混乱の極み、国の責任で災害ボランティアのPCR検査を行い一日も早い復旧をと枝野代表(2020年7月21日役員会冒頭)
立憲民主党は21日、定例の役員会を開催。冒頭、枝野幸男代表が発言しました。
【全文】
皆さん、お疲れさまでございます。
今日の午前中に、GoToキャンペーンの東京除外ということ、それに伴うキャンセル料について、また方針をわずかな日数で転換をして、実費相当分は補填すると言い出したようでございますが、いずれにしろ、このGoToトラベルに関する問題は、二転三転、混乱の極みと言っていい状況だと思っています。
結果的に観光関連業者の皆さんにも、むしろ負担をおかけしてる状況であって、やはり当初からわれわれが主張していた通り、補償はセットということで、一番厳しい状況にある観光関連業者の皆さんに補償をどうしていくのかをやるべきだったと、改めて明らかになっていると思っています。
しかも、今日もなぜか午前中に東京の数が出てくる。何時頃出てくるのかは本来、集計のタイミングで違いがあるはずがないのですが、なぜか今日は午前中にまた大きな数が出ております。
こうした状況の中で、GoToトラベルは東京以外予定通り進めるという政府の方針でありますが、一方でこの週末、大変な甚大な被害を受けた熊本に、現地にも大変ご苦労をいただき、感染拡大防止に最善を尽くした形で少人数で行かせていただきました。
やはり現地直接見させていただくと映像だけでは伝わらないものをたくさん感じてまいりました。何よりも象徴的だったのは、「これはいわゆる洪水じゃない」「津波のようだった」と何人もの方から伺いましたし、実際現地を見させていただくと、私も東日本の津波の被害を見ておりますが、過去数年間の洪水被害の状況よりも、むしろ東日本の津波の被害に近い被害状況を実際に見てまいりました。
被害状況の違い、形態によって政府としてやるべき対応も、しっかりと柔軟にやっていく事を求めていきたいと思いますし、何よりも感染拡大防止の観点から、県外からのボランティアの皆さんが入っていないことで、後片付け等がまったく進んでいない状況、これは県庁で知事からも伺いましたし、被害の大きかった人吉市や球磨村などでも伺いました。
感染が広がるリスク、これも怖い、だけど人が足りないということで、PCR検査をボランティアで行っていただく方に1万何千円の金を自分で出して行ってくれということは言えませんし、来ていただく地元側から検査を受けてから来てくれとは言えないという状況です。
被害が広がっていて大変な状況なのは熊本だけではありません。状況が許せば、この次の週末には福岡や岐阜にも伺おうと思っておりますが、GoToキャンペーンを強行する状況であるならば、それこそPCR検査を国が責任をもって行ない、ボランティアを希望される方が県境を越えても、そして現地も安心して受けられる状況で、一日も早い復旧を進めていかなければならないと痛感してまいりました。
引き続きそれぞれの持ち場で政府与党に対して強く求めていっていただきたいと思います。宜しくお願い申し上げます。