福島県の内堀雅雄知事は24日、2021年度予算に関する「ふくしまの復興・創生に向けた提案・要望」の政党要請行動を行い、立憲民主党の枝野幸男代表に提案要望書を手渡し、意見交換しました。福山哲郎幹事長と逢坂誠二政務調査会長も出席し、無所属フォーラムの金子恵美衆院議員が同席しました。内堀知事は重点項目として(1)令和3年度以降5年間の復興財源フレームの確保、(2)国際研究教育拠点を復興庁所管の「国立研究開発法人」として新設、(3)「帰還・移住等環境整備交付金」をハードも対象とし、柔軟で使いやすい制度とする――の3点を求めました。さらに「コロナ禍で私自身が浜通りの避難地域に行くことすらできない状況にある。現場を見ることができないと、皆さんの今の想いを生で感じるチャンスを失ってしまう。そんな中だからこそ、次の5年の復興期間に希望があるんだと被災地の方に示せるようお力をお貸しいただきたい」と要請しました。

 枝野代表は「福島は原発事故の影響があり、復旧復興が遅れてスタートした。津波以外のさまざまな困難を今も抱えている。しっかりと財源を確保して先の見通しが立つようにすることが重要だ。戻りたくても戻れない人も多数いる。移住者の呼び込み、新たな研究拠点の構築についても政府に働きかけを行っていく。私自身もおちついたらぜひ福島を訪問し皆さんのお話を伺いたい」と応えました。福山幹事長は「農林漁業の状況、コロナ禍での福島第1原発の作業がどうなっているか教えていただきたい。また震災原発事故とコロナ禍の2つの危機を体験してこられた知事から見える課題についてもご意見を伺いたい」と述べました。逢坂政調会長は金子恵美衆院議員の国会質疑を紹介、金子議員は「今国会では処理水の議論をしたかったがコロナで厳しかった。県内自治体議会でも意見書が採択されており、地元の声をしっかり吸い上げて、丁寧に議論して拙速に結論をださないようにしていきたい」と述べました。

 内堀知事は「農業については米・フルーツや日本酒も含め、非常にうまく進んでいる。3年連続で海外輸出額は史上最高を更新している。漁業では、プロの事業者は喜んで買ってくれるが一般の購買はまだ風評の影響がある。福島は8割が森林でいっぺんに除染ができるわけではない。きのこや山菜などの林業者は苦しんでいる。F1についても東京からの専門家が来れないなど問題はあったが全体としては予定通り進んでいる。F1構内で感染者が出ないよう細心の注意を払っている。震災と昨年の台風、コロナと体験したが、大切なのは挑戦し続けることだ。旅館などを支援するために県内独自の5000円割引の宿泊クーポンを発行したが、当初2.5万泊分が10万泊追加になった。県民からは自分の疲れを癒すためだけでなく、困っている旅館を応援したいとの声が寄せられている。震災・台風・コロナに挑戦し続けるなかで、支え合いの雰囲気がでてきた。処理水はスケジュールありきではない。直接顔を合わせて話し合うことが大事。互いの意思疎通を大事にしながら難しい問題だからこそ慎重に検討してほしいと政府に訴えている。またトリチウム水とは何かについてもきちんとわかってもらうことが大切だ」と応えました。