枝野幸男代表は9日、予算委員会での質疑を終え、記者団の取材に応じました。記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:予算委員会で総理を中心に質疑をされましたが、受け止めを

 残念ながら、この間、後手後手、遅いこと、それから規模が小さいこと、そのことについてこの間の経緯も含めて、具体的に指摘をしましたが、いろいろと言い訳をされるばかりで、遅いこと小さいことについて真摯に向き合う姿勢が感じられなかったのは大変残念であります。
 さらに、われわれは政府がもっとスピードを加速して、さまざまな対応をするように背中を押していかなければならないと思っています。

Q:関連で、第2次補正予算の中には立憲民主党や野党が主張したものが含まれているが、補正予算の賛否については

 明日採決のようですから、政調会長を中心に、今日中には判断をしてもらおうと思っております。現時点では進んだ点もありますが、今日の質疑の中でも明らかになったように、例えば本当に余力があるならば、PCR検査をもっと優先すべきところもたくさんあるし、医療を支えていく、あるいはさまざまなケアサービスを支えていくところの支援も足りない。それから持続化給付金の規模、上限額、それから5割という基準、さまざまな問題があることは改めて明らかになりましたので、どちらを選択しても大変難しいですが、けれどもそこは政調を中心に最終的に各会派、各党とも調整をしてもらいたいと思っています。

Q:質疑の中で、代表が先日発表された私案(支え合う社会へ―ポストコロナ社会と政治のあり方―『命と暮らしを守る政権構想』)をもとにした質疑もあったが、それに対しての総理の答弁も含め、手応え、受け止めを

 質疑の最後のところで申し上げましたが、大きな視点から、いまの感染症対策に臨む姿勢であるとか、その先の社会の展望をお尋ねしたつもりでしたが、大変ちまちまとした従来の施策の言い訳に終始をされたのは大変残念であります。

Q:今日の総理の質疑を受けて、会期末の内閣不信任案などの提出を検討するなど、そのあたりは

 まずは「国会を止めるな」だと思います。

Q:「国会を止めるな」ということについて、改めて今回の政府与党は17日で閉会しようという考えですが、これにつては

 この感染症の状況がどうなっていくのか、予測がなかなか立たないことは政府自身も認めている話です。それを予備費だけでいいのかと。それから、予備費を積んでいるかもしれませんが、それについて、しっかり適宜国会に報告をしていただくことになっています。
 さらに言えば、本当に予算、財政措置だけでできることの影響に留まるかどうか予想がつかない状況ですから、いつでも対応できるように国会を開いておくことは、この危機管理の状況下にあっては当然のことだと思ってます。

Q:話題が変わりますが、都知事選について、先日都連の常任幹事会で宇都宮さんの応援を決めていますが、代表として都知事選にどのように関わっていくか

 昨日の(党の)執行役員会で、都連の方の決定や経緯、その他の報告を受け、都連の判断に基づいて、党としてもできるだけのことはしようと全員一致で確認をしたところであります。
 具体的な応援の仕方、支援のあり方は、候補予定者本人やその周辺の皆さん、あるいは他の応援をする政党の皆さんと、都連中心に相談をしていただきながら、相談をわれわれの方もして、いただくご要望に応えて、できる最大限のことをしていきたいと思ってます。

Q:関連で、改めて宇都宮さんの候補者としての評価は

 私は同業、弁護士の世界の大先輩でもありますし、日本弁護士連合会の会長として、大変精力的で意欲的に日本の弁護士会をリードされたことを同じ業界の中でよく知っております。
 また、本当に長年に渡って、都政の具体的なさまざまな課題について、地道に追いかけてこられたという状況だと思っております。
 特にいま、感染症の影響で命と暮らしを守るために、きめの細かい地に足のついた施策が求められている状況の中では、大変時期を得た候補予定者であると思っています。

Q:今日の予算委員会の質問の中で、持続化給付金で電通ダミー法人という表現も使いながら、追及していましたが、昨日、そういった法人の関係者が記者会見をしたり、政府としても検証していく方針が示されたが、そういった現状を踏まえた上でも、まだどういった問題があるとお考えか

 ちょうどいま川内さんがやってるのではないかと思いますが、昨日のさまざまな記者発表をされ、説明されたこと自体に、従来の説明と矛盾してる、食い違ってることが山ほどあり、まったく中抜き、ピンハネの構造についての説明になっていないというのがまず一つあります。
 それからもう一つは、そもそも、要するに丸投げで、国民・有権者の皆さんにとって大変重要な課題を、全部外部に委託するという構造、あるいはそうしなければならないとしたら、その構造自体が、経産省自体、あるいは政府自体も、それでいいのかということが問われているのであって、単に電通や電通の中抜き丸投げ法人の問題だけではない、経産省や政府も問われていると思っています。