全国建設労働組合総連合(全建総連)が20日午後、日比谷野外音楽堂で「全建総連11.20賃金・単価引き上げ、予算要求中央総決起大会」を開催し、立憲民主党からは、建設技能者の育成を支援する議連幹事を務める初鹿明博衆院議員があいさつしたほか、辻元清美、大串博志、高木錬太郎、松田功各衆院議員が出席しました。

 冒頭、主催者を代表して吉田三男・全建総連会長が登壇し、建設労働者の仕事と暮らしを守り、魅力ある建設産業をめざすために、賃金・単価の大幅引き上げ、アスベスト被害の根絶、建設産業における担い手確保・育成などに向けて、より一層取り組みを進めていく必要性を訴えました。特に、建設業の働き方改革を進めるため、適正工期の確保と適正水準の賃金支払いを求めると同時に、特定技能外国人の受け入れに当たっては、国内における人材確保のための施策を優先するとともに、外国人技能実習生などの適正労働・適正処遇を確保することを求めました。さらに、建設キャリアアップシステムのための能力評価基準が認定されたこと、今月11日の九州建設アスベスト訴訟で、一人親方救済や企業責任が定着する貴重な判決が出たこと、台風の災害対応として長野県で55戸の木造仮設住宅の建設が今まさに行われているなどの成果も紹介し、「建設産業は多くの問題が山積しているが、全建総連一丸となって頑張ろう」と締めくくりました。

 立憲民主党を代表してあいさつした初鹿議員は、「この7年間で設計労務単価が5割増になっているが、この7年間で収入が5割増えた人はいるか。本来なら皆さん一人ひとりが働く対価として設計労務単価が計算されるはずなのに、皆さんの手元には行き渡っていない。この構造をきちんと正していくことが、われわれ政治家の役割だと思う。また、消費税の増税分がきちんと単価に乗るようにすることや、この後行われるインボイス制度の導入により、これまで免税事業者だった方々が排除される事態にならないようにすることが重要。さらに、安い賃金を維持するための外国人労働者であってはならないことを、国会で政府に強く求めていきたい」と力を込めました。

初鹿議員(右)に要請書を手渡す吉田会長