2019年11月17日
【国民投票法】「最も改正が必要なCM規制をまったく議論していない状況で採決できるはずがない」枝野代表
枝野幸男代表は17日、都内で行われた党青年局大会の講演終了後に記者団の取材に応じました。記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。
Q:講演の中で、桜を見る会について解散まで追い込んでいかなくてはならないという発言がありましたが、今週からの国会で総理にどのような説明責任を求めていくか、代表が今問題と思われていることについてお聞かせください
先週の末に安倍事務所に文書で質問状をお出ししていますので、まずそれに対して真摯に証拠書類付きでお返事をいただけるものと期待をしています。
問題点はいくつかありますが、一つは安倍事務所として案内を出していると。これは文書も明確に出てきているわけであります。桜を見る会は政治家等に推薦を求めることはあっても、希望を募るというのはまったく180度違う話。これはどういうことなのか。適切な人を推薦するという話とはまったく次元が違っている話です。
それから二つ目には安倍事務所はお金の出入りに関係ないと言い訳をしていましたが、旅行代理店のツアーを紹介するという立て付けで募集をかけているわけではまったくない。これも文書が残っています。安倍事務所として募集をかけ、安倍事務所として受付をし、そしてホテルの前夜祭についても安倍事務所がお金を集めているということがあります。これが政治活動でないということになってしまったら、直接お金を第3者に支払う形式さえ取ればすべて政治資金収支報告書に載せなくていいということになってしまう、明確な脱法行為であると思っております。
問題点を挙げればキリがありませんが、こうした点などについて、しっかりと納得できる説明をしていただかなければいけない。
Q:その納得のいく説明というのは、基本的には国会の場で、予算委員会の集中審議で、ということでしょうか
国会議員として、あるいは内閣総理大臣としても適格性が問われている問題について説明をするのは国会以外にはありません。
Q:総理サイドは、先週金曜日のぶら下がりで説明責任を果たしたという姿勢で臨むと思われますが、それについては
安倍総理自身が、国会に呼ばれたら国会で説明するとおっしゃっていたはずであります。自由民主党全体がこれでいいと思ってらっしゃるのかどうか。自由民主党全体が問われていると思っていますが、まったく説明になっていないのは今申し上げた通り。安倍事務所で募集をして、お金を預かって、それで政治活動として収支報告が出ないという話はありえないこと。それから5000円の領収書についても、前夜祭の参加者の数は当日やってみなければ人数確定しない会であるにも関わらず、事前に5000円掛ける参加者の数でいいという契約をホテルとしていたのであれば、それは超異例な契約でありますので、それはきちんと説明していただかなければいけない。いずれにしろ矛盾だらけの説明であります。
Q:別件ですが、先程講演の中で衆院選挙が近いとおっしゃいました。共同会派を組んで、2閣僚の辞任や英語民間入試の延期、桜を見る会の問題といろいろ成果もあがってきていると思うのですが、その中で立憲民主党と国民民主党の党の合流の期待も高まっていると思うのですが、その点についてはどのように年末に向けて臨むお考えでしょうか
立憲民主党としての考え方は従来と現時点で何も変わっていません。政治は時間の関数ですので、政治状況によってさまざま判断・対応していくことでありますし、また相手もあることであります。われわれとしては立憲民主党の綱領の通り、ご賛同いただける方々とできるだけ幅広くやりたいと思っています。あるいはそうならない場合であっても、1人区は一騎打ち構造を作るために最大限努力してきたいと思っています。
Q:国民投票法改正案を通すのであれば、今週が最後の期限となっていて、与党側は今週の採決を衆院の憲法審査会の採決を急ぎたい考えを示していますが、立憲民主党としての考え方は従来から変わってないということでしょうか
変えようがありません。国民投票法の議論をしているのに、その中で最も改正が必要と思われるCM規制の話をまったく議論していない状況で採決なんかできるはずがありません。それでも強引にやるとすれば、相当な覚悟を持ってやっていただかなければ、国会全体に影響を及ぼすことだと思っています。もしそのような不埒(ふらち)なことに出てくるのであれば全力を挙げて阻止をするために戦います。