衆院本会議で21日、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党、社会保障を立て直す国民会議、社会民主党・市民連合が提出した麻生財務大臣・金融担当大臣に対する不信任決議案が審議され、4党1会派を代表して川内博史議員が趣旨弁明を行い、賛成の立場から今井雅人議員が討論を行いました。決議案は、賛成少数で否決されました。
趣旨弁明で川内議員は、麻生財務大臣・金融担当大臣不信任の理由として(1)自らが諮問した金融審議会の報告書の受け取りを拒否したこと(2)総務省の情報公開・個人情報保護審査会に、違法であり取り消すべきであると判断された、麻生財務大臣の森友学園問題に関する行政文書の全面不開示決定(3)今年10月の消費税増税と財政運営の失敗(4)森友学園問題をめぐる決裁文書の改ざん等、財務省史上前例のない不祥事の最大の責任者であること(5)リニア新幹線に対する3兆円融資問題と下関北九州道路問題――を列挙。それぞれ問題点について縷縷説明し、「本当は麻生大臣に自ら辞任を決意していただきたいが、それが叶わないとなれば、不信任決議案をつきつけるしかない」と述べ、議員各位の賛同を呼びかけました。
麻生財務大臣・金融担当大臣不信任決議案に対し賛成の立場で討論に立った今井議員は、森友学園疑惑関連の公文書改ざん問題や、今回の「年金だけでは老後資金が2000万円不足する」などとした金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書受け取り拒否問題に言及。「都合が悪いとコロコロ態度を変え、不都合な真実を隠すため、改ざんどころか、抹殺を図り、不祥事があれば全ての責任を官僚に押し付け、人の心を傷つける発言を繰り返す。こんな方が大臣の席に座り続ける理由を1つとして見つけることはできない」と断じました。