2019年5月26日
【衆院厚労委】児童虐待防止改正案、野党求めた内容が追加修正された上で可決
衆院厚生労働労委員会で24日、児童虐待防止等改正案(政府案)に対して、立憲民主党などが求めてきた内容が、政府案に追加修正された上で「児童虐待防止法案・修正案」が全会一致で可決されました。この修正案には、(1)加害保護者への指導の推進(2)転居前後で支援が切れることないよう丁寧な手続きの法定化(3)児童の意見が尊重されるための仕組み(4)DV法改正の検討――等が盛り込まれました。また、24項目にわたる付帯決議も付け、修正案で盛り込めなかった点についても明記しました。
委員会採決後、野党筆頭理事の西村智奈美議員は、立憲民主党など野党は、昨年3月に東京都目黒区で虐待を受けた船戸結愛ちゃんが亡くなった事件を受け、児童相談所の体制強化等を緊急に行うべきだと昨年の通常国会に議員立法を提出したことにあらためて言及。「与党はメンツなのか、野党の議員立法を審議せずに時間が経過してきた中で、今回また新たな事件が発生してしまった(今年1月に千葉県野田市で起こった小4女児虐待事件)。本当にこの経過を考えると遅きに失したと、もう悔やんでも悔やみきれない思いだ」と述べました。
その上で、今回修正協議で、与野党一致で成立をしたことに、「非常に良い事例になったのではないか、これが国会のあるべき姿だと私は思っている」「十分ではないが評価できるポイントはたくさんあると自負している」と意義を強調。「一日も早くこの法律が施行されて、子どもの命を守るために機能してもらいたい。不十分な点については、政府案では入ってなかった見直し規定を入れることができたので、次なる課題の整理に向けて引き続き取り組んでいきたい」と述べました。
【要綱】児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案に対する修正案.pdf
【法案】児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案に対する修正案.pdf
【対比表】児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案に対する修正案.pdf