2019年5月24日
障がい福祉の法制度拡充を求める「きょうされん」の請願を受理
23日、障がい者団体「きょうされん」が「障害福祉制度拡充にあたっての要望書」を立憲民主党に提出、西村智奈美厚労副部会長、尾辻かな子厚労事務局長、大河原雅子、初鹿明博両衆院議員、川田龍平参院議員と懇談を行いました。
「きょうされん」は、障がいのあるひとたちが働く事業所・グループホームを中心とした全国約1860カ所の会員からなる組織で、1977年の結成以来、障がいのある人の地域生活を支えるとともに、政策提言や要求運動、研修活動などを行っています。
今回の請願項目は以下の通りです。
1.中央省庁などによる障害者雇用の水増し問題を究明するとともに、障害のある人の働く場をひろげ、必要な支援などを制度として確立してください。
2.障害年金を安心して生活できる水準まで引き上げるとともに、希望する暮らしを支える制度(グループホームやヘルパー制度など)を拡充してください。
3.障害のある人が65歳を超えても必要とする制度を自ら選んで使えるよう、介護保険優先原則を廃止してください。
4.地域活動支援センターが安定した運営をできるよう、国の責任で実態を調査し、制度を拡充してください。
5.事業所の深刻な人手不測の解決に向けて、働く職員の労働条件を引き上げるために報酬制度を抜本的に改善してください。
特に4や5に関しては、「情熱をもって障がい福祉の分野に就職しても、安定した賃金を得られず離れざるを得ない人が多い。障がい者の命や人権を削らない政策をつくってほしい」と、切実な訴えがなされました。
上記の請願の賛同署名が全国から集められ、それぞれの地域に選挙区をもつ議員に手渡されました。
西村議員は、「本日の話で、厚労省が想定していない問題の方が多いことを理解した。『障害者雇用促進法』の改正案を参院で審議中なので、必要事項をしっかり審議してもらうよう働きかける」と述べました。
また石川議員は、「豪雪で閉じ込められたせいで就労日が増えても、その分の賃金は出ない。全国一律のルールには限界があるのではないか」と指摘し、今後の検討の必要性について語りました。