立憲民主党は6日、第35回政調審議会を国会内で開催。2019年度税制改正要望重点項目やスルガ銀行シェアハウス向け不正融資による被害救済に関する緊急提言等について協議しました。
重点項目については、地方の実情に即した地方税財政の見直しの観点から、幼児教育無償化について「財源に余裕があればやってもいいが、まずは待機児童対策を先にすべきだ」という党の考えが明確になるよう修文することとし、修文については長妻昭政務調査会長と海江田万里税制調査会長に一任することを了承。緊急提言については、了承しました。
会議の冒頭、長妻政調会長は、同日の衆院本会議で水道事業に民間委託などを盛り込んだ水道法改正案が与党などの賛成多数で可決・成立したことを受け、同法案は今年の通常国会で衆院で可決した後に参院で継続審議となり、そのあと新たにさまざまな問題が露呈しているにもかかわらず、今国会では衆院でまったく議論されないまま採決が強行されたと批判。「目に余るやり方が続出している」と断じました。
また、現在参院で審議中の入国管理法改正案をめぐっては、同日立憲民主党は新たに2015年から15年の3年間の死亡事案の資料を入手したとして、「技能実習生が亡くなられていたという重大な事案について、政府は背景も、調査をしているかも分からないという状況で、放っておかれていた懸念がある。この解明をしなければ採決は到底できないと、参院国対で頑張っている」などと述べました。
同日は特定秘密保護法が成立した日から5年であることから、同法の問題点についても言及。党の基本政策に「特定秘密保護法を廃止し、政府による情報の恣意的・不適切な秘匿を防止した上で、適切な情報管理を実現します」とあると紹介し、「5年間、検証すらできない現状と打開してチェック、提言を続けていきたい」と力を込めました。
会議ではほかに、衆院農林水産委員会の畜産物価等に関する決議については長妻政調会長と亀井亜希子農林水産部会長に一任することを了承、国民民主党提出の「外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案」については「反対」、「死因究明等推進基本法案」(超党派議員立法)の議員立法登録については「登録」をそれぞれ了承しました。