衆院内閣委員会で15日午後、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が強行採決されました。

 これを受け、同委員会野党筆頭理事の阿部知子議員は、今回提出されている「カジノ法案」は本文251条、政省令331項目という介護保険法以来の大きな法律案であるにもかかわらず、20時間に満たない審議時間のなか内閣委員会で採決が強行されたとして、「与党の傲慢(ごうまん)採決だ」と批判。カジノにおけるギャンブルについては、刑法の賭博罪から違法性が阻却されるための制度設計をしなければいけませんが、そのための措置の多くが今後制定される政省令によって決められることに懸念を示し、「安倍総理がトランプ大統領とその支援者であるカジノ事業者と手を組んだのではないかと言われるほどカジノありきの法案だ」と述べました。同法案をめぐっては、いまだに国民の7割以上が反対の意を表明し、「賭博は日本にはなじまない」「日本客をターゲットに海外資本が儲けるというのか」「金も貸したい放題ということで、サラ金よりもひどいことになるのではないか」といった不安が渦巻いていると指摘しました。

 その上で、審議等を通じて5野党1会派が最後まで反対を貫いた意義を強調。同日の採決は「認めらない」としつつも、今後参院に送付された場合には、衆参両院での連携のもと廃案に持ち込みたいと力を込めました。