衆院予算委員会で20日、社会保障・人づくり革命等に関する集中審議が開かれ、代表代行兼政務調査会長の長妻昭議員、同委員会野党筆頭理事の逢坂誠二議員が質問に立ち、働き方改革を中心に安倍総理ら政府の見解をただしました。

 長妻議員は、(1)裁量労働制の労働時間比較調査をめぐる安倍総理の虚偽答弁疑惑(2)裁量労働制と通常の労働者との平均時間比較調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)(3)労働基準監督官の監督体制の脆弱性――等について質問。裁量労働制をめぐっては、今回政府が、データ比較が不適切だったと問題を認めた「平成25年労働時間等総合実態調査」をもとに議論してきたことから、「政策形成がゆがめられていた」と批判。このデータが初めて示されたのは2015年3月26日の民主党(当時)の厚労部門会議だったことにも触れ、3年間も虚偽のデータをもとに議論されてきたことになると問題の大きさをあらためて指摘しました。裁量労働制に対する監督体制は現行でも形骸化しているとして「適用範囲が拡大すれば、過労死、過労自殺が増える」と、法案提出を見直すよう求めました。

 逢坂議員は、(1)総理発言の「裁量労働制は一般労働者より労働時間が短い」という傾向を示す調査結果と19日朝発表の精査結果(2)学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題(3)原発ゼロ政策の計画書の提出――等について質問。労働政策審議会(労政審)での議論でも、裁量労働制の労働時間について示されたのは「平成25年労働時間等総合実態調査」のデータのみだったことを加藤厚労大臣に確認。一般労働者の労働時間よりも裁量労働制の労働時間の方が長いデータもあるにもかかわらずこれを示さなかったことを問題視しました。今回のデータは、裁量労働制の労働時間は「臨検」(労働基準監督官による事業所への立ち入り検査)によるものであるため、調査される側に委縮効果が生まれる可能性があるとも指摘し、労働時間の再調査を行ったうえで労政審での議論をやり直すよう求めました。