日本鉄道労働組合連合会(JR連合)は2日、JR北海道・四国・貨物会社の自立経営の実現にむけた中間提言を立憲民主党・国民民主党のJR問題担当者に提出し、2020年度に経営自立計画の期限を迎える3社が、持続可能な鉄道サービスを提供できる体制を構築できるよう、両党で検討を進めて欲しいと要請しました。立憲民主党から「公共交通のあり方ワーキングチーム(WT)」座長の矢上雅義国土交通部会事務局長、国民民主党から「JR2島貨物問題WT」の泉健太政務調査会長が出席し、意見交換しました。
JR連合の荻山市朗会長は「JR北海道・四国・貨物の3社は今年度内にさまざまな支援策が期限を迎える。これらの延長をお願いするとともに、将来にわたってJRの2島・貨物会社が持続的な鉄道サービスを提供でき、社員が意欲をもって頑張れる環境を作っていただきたい。そのために、JRが鉄道サービスを持続的に提供できる事業領域を確定させるとともに、JRが担えない領域について国・地方がその役割を担うような切り分けも含めて検討をお願いしたい」と提言中間とりまとめの要旨を説明しました。また先のコロナ対策第2次要望で求めた第2次補正予算での支援とともに「新たな生活様式のなかでJRをどう持続的に発展させていくか。鉄道局の予算は年間1080億円しかなく、そのうち整備新幹線に804億円が回される。残り200億のメニューは決まっており、新しい予算はない。ポストコロナのなかで、必要な予算を大胆に求めていきたい」と協力を要請しました。矢上座長は「先週も両党合同WTで目指すべき自立した姿と持続可能な地域公共交通のあり方についてお話を伺った。それに応じた予算措置や法改正など、受け皿をつくれるよう頑張っていきたい」と抱負を語りました。