政府・与野党は22日午後、新型コロナウイルス対策政府・与野党連絡協議会の第9回目の会合を国会内で開催。立憲民主党から逢坂誠二政務調査会長が出席しました。
共同会派「立国社」は、政府・与党に対して以下の新型コロナウイルス対策等に関し要望を提出しました。
新型コロナウイルス対策等に関する要望事項
2020年5月22日
立憲民主党
国民民主党
社会保障を立て直す国民会議
社会民主党(1)各種税や社会保険料等のさらなる減免を行うこと。
(2)地方創生臨時交付金については、その額を5兆円とするとともに、自由度を高くし、交付手続も簡易・迅速なものとすること。加えて、緊急事態宣言が解除された自治体についても、経済回復までには時間がかかることから、十分な額の交付を行うこと。
(3)持続化給付金については、給付上限額の大幅増額を行うとともに、支給要件の緩和(現行50%以上の売り上げ減少率を30%以上にする等)を行い、必要な予算額を第二次補正予算で確保すること。あわせて、新規起業者への配慮を行うこと。
(4)家賃支援にあたっては、貸し手・借り手双方に影響することから、支払総額を考慮した支援とすること。また、支援は4月に遡って行うとともに、新規起業者も支援が受けられるようにすること。
(5)経済活動の縮小により大きな影響を受けている企業に対して、状況に応じて公的機関等による出資を行うなど、必要な対策を速やかに講じること。
(6)中小企業等の返済の猶予や返済期間の延長、金利の減免などの条件緩和要望には誠実に対応することを金融機関に求める立法(モラトリアム法)について検討すること。
(7)新しい生活様式の導入に伴い、顧客減や収容人数減などで十分な収入が確保できない事業者に対する支援すること。
(8)医療などを支援するため、緊急包括支援交付金を第二次補正予算にも計上するととともに、地方自治体の負担は求めず、全額国費負担とすること。
(9)経営環境が悪化している、歯科を含む医療機関を支えるための新たな給付金を創設すること。
(10)医療崩壊を防ぐためにも、次の流行期のインフルエンザワクチン接種については、希望する全ての人が無償で受けられるようにすること。
(11)認可外保育園について、登園自粛した保護者の保育料の軽減措置を講じること。
(12)感染リスクを負って働く医療・介護・障害福祉従事者に対して、危険手当を支給すること。また、介護・障害福祉事業所では、施設の休業や利用控えによる減収が甚大であり、現行の減収補償では不十分であることから、減収を補填する措置を別途講じること。
(13)移動の自粛により、公共交通機関の経営が極めて厳しい状況にあることに鑑み、需要回復に至るまでの支援策を講ずること。また、事業規模に関わらず、固定資産税や航空機燃料税、着陸料などの減免を行うこと。
(14)子ども食堂をはじめとするNPOや公益法人などの民間公益活動が大きな影響を受けていることに鑑み、休眠預金制度のコロナ対応枠については、支給要件を大幅に緩和するなどにより、広く民間公益活動の組織の維持・継続に活用できるようにすること。
(15)活動の縮小や停止を余儀なくされている文化芸術関係者を支援するための基金を創設すること。また、フリーランス等にも、国民健康保険加入者にコロナ特例で適用された傷病手当金の支払いを適用拡大するとともに、雇用調整助成金制度や「賃金の支払確保等に関する法律」の対象とすること。
(16)特に収入が減少した個人に対して追加給付を行うための費用を計上すること。
(17)雇用調整助成金の上限額を遡って15000円以上に引き上げるとともに、休業手当を受け取ることができていない休業者への給付、及び、失業手当の給付額の引き上げを同程度の水準で行うこと。なお、その財源については、一般財源からの拠出を中心に検討すること。加えて、失業手当の給付日数の延長及び算定方式の見直し、給付要件の特例についても検討すること。
(18)雇用調整助成金については、企業の規模を問わず、減収が著しい事業者については、助成率を10/10とすること。
(19)学校の再開に際して、新しい生活様式の導入により大幅な人員不足が生じることから速やかに教員や指導員などの人材の確保を行い、学びの機会を保障すること。
(20)学生支援については、野党提出法案の趣旨を踏まえ、授業料の半額を免除すること。また、奨学金の返済減免についても検討すること。
(21)持続化給付金、雇用調整助成金、無利子無担保融資の手続について簡素で迅速なものとなっているかを検証し、専門家活用などにより早急に改善すること。
終了後に記者団の取材に応じた逢坂政調会長は、今回の項目の中で、7、10、12、15、19番目の項目について強調。次の流行期のインフルエンザワクチン接種については、インフルエンザなのかコロナウイルスなのか分からず、受け入れに積極的にならない懸念があることから、季節性インフルエンザの流行を抑制する目的で、希望者全員が無償で受けられるよう求め、またワクチンの量を確保できるよう早い時期から対応することも要請したと報告しました。
文化芸術関係者を支援するための基金創設については、ドイツなど文化芸術活動は人間が生きていく原動力である位置づけているところもあることから、文化芸術活動が縮小している危機的状況であるとして、基金を創設すべきと提言したことを説明しました。
また同日の動きの中で、持続化給付金の対象にフリーランスの方々が含まれてはいるものの、事業所得ではなく雑所得で申告をしているために給付金の申請ができないという問題がありましたが、先週から解消するよう要請をした結果、同日夕、経済産業省から対象拡大の発表があったことから、「われわれがずっと主張していたことが一つクリアされる。多少、提出書類が増えるようですが、困っていたフリーランスの皆さんが持続化給付金の対象になる」と語り歓迎しました。