立憲民主党は20日、第67回政調審議会を国会内で開催。不妊治療等に関するワーキングチームがとりまとめた「『不妊治療支援の拡充』を求める提言」(下記PDF参照)を了承しました。

 冒頭のあいさつで逢坂誠二政務調査会長は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府の対応を「後手後手に回っていると言わざるを得ない」とコメント。肺炎の集団感染が起きたクルーズ船で隔離されていた乗客らのうち、ウイルス検査で感染が確認されず、症状の出ていない人たちが19日から下船が許可されたことについては、チャーター機で帰国した人と今回下船した人とで対応に違いがあることに合理性があるのかと多くの識者らから指摘が上がっていたなか、厚生労働省は今朝から2週間は毎日健康状態をチェックし、不要不急の外出を控えるよう求める「健康カード」を下船者に配るようになったとして、「朝礼暮改で、昨日降りた方にはこうしたことを知らずにいる。厚労省に確認したところ、昨日下船した約500名の方にはあらためて伝えているところだということだった」と問題視。厚労副大臣がツイッターで投稿した写真を見る限り、感染の危険がない安全なゾーンと、危険なゾーンがしっかり区分けされていたようには見えなかったとも指摘し、「非常に厳しい状況に来ていると思っている。しっかりと政府の動きを監視してきたい」と述べました。

 会議では、新型コロナウイルス合同対策本部の本部長代行も務める逢坂政調会長が政府に対し21日、新型コロナウイルス感染症について万全の対策を求める申し入れをする予定だと報告。申し入れ内容について概要の説明がありました。

 審査事項では、「令和2年度予算案(一般会計・特別会計・政府関係機関)」「所得税法等の一部を改正する法律案」「地方税法等の一部を改正する法律案」「地方交付税法等の一部を改正する法律案」について、それぞれ「反対」の方向で政調会長に一任することを了承。令和2年度予算案については、巨額の予算が計上されているマイナンバーポイント還元事業の見直し、カジノを含むIR(統合型リゾート施設)予算の凍結、新型コロナウイルス対策費の追加計上等を中心に組み替え動議を提出予定だとしました。

 また、共同会派議員立法「大学入試センター法改正案」(記述式試験・英語民間試験中止法案)の賛成を了承。本法案は、民間英語試験・記述式試験、高校での学習や部活動などの記録を生徒自身が電子データにまとめる「eポートフォリオ」による主体性評価を廃止・見直しすることとするものです。

 不妊治療等に関するワーキングチーム(WT)がとりまとめた「『不妊治療支援の拡充』を求める提言―全ての人が『性と生殖に関する健康と権利』(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)を行使できる社会づくりに向けて―」についても了承。来週中にも政府に申し入れする予定です。この提言は、「当事者の気持ちに寄り添った不妊・不育児治療支援」「不妊治療への理解促進と休暇制度の創設」「性と生殖に関する健康と権利の確立」「現状施策のさらなる拡充」を柱として、経済的負担軽減を図るために男女ともに受診しやすい制度への公的支援の充実や、治療機関に応じた不妊治療休暇制度の導入などを盛り込んでいます。

 郵政ワーキングチームを共同会派総務合同部会内に共同設置することを了承しました。同WTは、かんぽ不適切販売問題を機に、民営分社化の制度設計における構造的な問題点を検証し、収益性と公益性のバランスのとれた制度に正していくことを目的としたものです。

 会議終了後、不妊治療等に関するWT座長の阿部知子衆院議員は、枝野野代表が1月22日の代表質問で不妊治療の現状について問題提起し生殖補助医療の保険適用について考えをただしたのに対する安倍総理の答弁が当事者の気持ちをくみ取ったものではなかったことから、社会的な注意喚起しながら、そこで提起した保険適用を実現するためには何が必要かという観点から提言をとりまとめていったと経緯を説明。「子どもを持つ、持たない、子どもの誕生というのは、社会のなかで受け入れられ、喜ばれ、共に命を育んでいく国民合意が何よりも必要な分野。保険適用に向けた課題の整理とした背景には、政府に丸投げしたのではなく、社会的な合意を図りながら可能な保険適用があるのかを求めていきたい」と述べました。


2020年2月20日不妊治療WT提言.pdf