枝野幸男代表は6日、園上空の米軍機飛行禁止などを求める署名活動を行っている宜野湾市の緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長と保育士、保護者らと国会内で面談。2017年12月7日に米軍機からの部品が落下した事故から2年が経過するにあたり、あらためて普天間基地米軍ヘリの保育園上空の飛行禁止を求める要請を受けました。要請には党沖縄県連合代表の有田芳生参院議員も同席しました。
「なんでおそらからおちてくるの? 緑ヶ丘保育園の上空を飛ばさないでください!!」と題する嘆願書は、(1)事故の原因究明、および再発防止(2)原因究明までの飛行停止(3)普天間基地に離発着する米軍ヘリの保育園上空の飛行禁止――の3項目です(2018年2月13日付、同年12月7日付の陳情書に同じ)。陳情の理由では、事故から2年が経過するなか、現状は良くなるどころか、ひどくなる一方で、事故の調査の進展はまったくみられず、「自作自演」とのネットでの誤った情報は現在でも残り、誹謗中傷を受けた緑ヶ丘保育園の名誉回復には至っていないと指摘。事故以前に比べ、騒音轟音が響き、飛行回数が増え、危険性はますます高くなったとして、「子どもたちが、お昼寝時に轟音で目が覚める、うるさいと耳をふさぐ、『怖い』と泣く、といった子どもたちをこのような環境のままにしておいていいのでしょうか」などと提起、この2年での具体的な進捗について是非聞かせてほしいと訴えました。
枝野代表は、事故から2年が経過するなか調査が何ら進んでいないとの指摘には、「私どもも、そう認識しているし、大変遺憾なことだと思っている。原因が明らかになっていないなかで飛行すべきではないと思っているし、リスクの高い保育園上空の飛行禁止も理解する」などと同調。「野党であり直接米軍等と交渉できる立場にはないが、国会での質問のみならず、さまざまな機会を通し政府・与党に対し、沖縄の声に基づいてより厳しく米軍に対応すべきとの考えで取り組んでいる。引き続き国会の内外で政府、また政府を通じて米軍や、米国政府等に対し皆さんの思いが届くようにできることを取り組んでいきたい」と力を込めました。
有田議員は、5日、沖縄県金武町の田んぼに照明弾とみられるものが落下した問題に触れ、こうしたニュースの記事が本土の新聞にはほぼ掲載されていないことから、一般市民だけでなく多くの国会議員も知らないような状況にあると問題視。事故から2年、緑ヶ丘保育園の継続した活動は意義深いと称えました。
神谷園長は、いまや事故がなかったかのように保育園上空に飛行機が飛び交っているとして、「命が脅かされている。命の問題に与党も野党もないはずだ」と訴え、与野党超えての取り組みを求めました。