党引きこもり対策ワーキングチーム(WT)は4日、東京都・巣鴨の地蔵通り商店街にある「コミュニティカフェ葵鳥(あおどり)」を視察し、運営するNPO法人「楽の会リーラ」の市川事務局長と元当事者のHさん、KHJ全国引きこもり家族会連合会の上田事務局長からヒアリング、意見交換を行いました。
視察にはWT座長の初鹿明博衆院議員、同事務局長の堀越啓仁衆院議員、高木錬太郎衆院議員の3名に加え、川瀬さなえ、佐久間一生両豊島区議会議員、中村あきひろ墨田区議会議員が参加しました。
「コミュニティカフェ葵鳥」はコーヒー、紅茶1杯でくつろぐことのできる、引きこもり当事者などの交流・仲間づくりなどの場です。この日も10名前後の当事者が集まり、和気あいあいと過ごしていました。
ヒアリングの中で上田事務局長は、引きこもり対策として何人就労させたかという成果主義ではなく、一人ひとりを大切にする支援を行ってほしいと強調。そのためにも大規模な施設や大きな団体に対する支援だけではなく、小規模の家族会や当事者が行っている居場所への財政支援が必要だと、カフェを運営している市川事務局長は「居場所」の重要性を訴えました。
元当事者のHさんからは、こちらのカフェに当事者が多く来るようになっている理由として、当事者の多くは同世代が謳歌している姿を見ると惨めな気持ちになるけれど、巣鴨はおじいちゃん、おばあちゃんの街なので当事者の方々が安心して来ることが出来ていると、巣鴨という立地が大きいとの説明を受けました。
また、8050問題の象徴的な事例として、ケアマネージャーが引きこもりに対して理解を深めていただくことの重要性を伺いました。
ヒアリングを通して、就労支援に偏ることなく、今の状態を認め、一人ひとりに寄り添った支援を行うことの重要性を再確認しました。