立憲民主党は24日、政調審議会を国会内で開催。ハンセン病元患者家族への差別解消を明記した「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部改正案」と、元患者家族に補償する「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律案」に賛成し提出することを了承しました。両法案は、超党派でつくるハンセン病問題に関する国会議員懇談会がまとめた超党派議員立法です。

 逢坂誠二調査会長は冒頭のあいさつで、ハンセン病の元患者に対する補償法案の骨子案がまとまったことに触れ、「政策課題は一気に解決するものばかりでなく、多くの人と協力しながら粘り強く取り組んでいく、その先にきちんと結果が出ることがある」と評価。これまで力を尽くしてきた党所属議員らの取り組みを労い、特に今回、前文に「国と立法府の責任」を明記したことや、6月に熊本地裁が命じた最大130万円の賠償から上積みし、提訴後に死亡した原告も救済対象としたことなどを挙げ、「一つずつ解決するのは政治の力だ」と意義を強調しました。

 また、「われわれは政権交代を目指す政党だ。その場その場でとんがった主張をすればいいという政党ではない」と表明。「われわれが政権を取れば『こういう社会になる』という正しい政策を作ることは必須だが、一方で正しい政策というだけでは多くの人に理解してもらえないし、投票してもらえないと思っている。なぜなら(政治は)権力闘争、利益の奪い合いだから。多くの国民にとって良いものでも一部の莫大な利益を得ている人にとって不都合であれば、正しい政策ではなく潰さなければいけない政策になる。いまの社会は利害ががんじがらめになっており、ここを突き崩していくことは簡単ではないが、正しい政策を作りそれを武器にいかに戦っていくか。選挙に勝てるための政策をしっかり作り、ひどい状況になった社会を立て直していきたい」と呼びかけました。

 会議では、政務調査会の新しい役員体制が報告されたほか、政府提出法案等の審査では、「一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」「特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」「防衛省の職員の給与等に関する法律等の一部を改正案」「裁判官の報酬等に関する法律の一部改正案」「検察官の俸給等に関する法律の一部改正案」について、それぞれ賛成することを了承しました。

 また、立憲民主党議員立法として「産後ケアセンター設置推進法案」を登録することを了承しました。