参院予算員会で15日午前、安倍総理ら全閣僚出席のもと台風に関する集中的な質疑が冒頭行われ、立憲・国民.新緑風会・社民から長野県選出の杉尾秀哉議員が質問に立ちました。長野県では、死傷者や行方不明者に加え、千曲川の氾濫や堤防の決壊で流れ込んだ水により各地で家屋が浸水、停電や断水が相次いでおり、まだ被害の全貌は明らかになっていません。
杉尾議員は冒頭、今回の台風19号により犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆さまに心よりのお見舞いを表明。これまでニュースキャスターとして、国会議員として各地の被災地を訪れ報道や視察、ボランティアなどをしてきた経験をもってして、今回の長野県内の台風被害については「言葉が出ない状況だった」と述べました。
そうしたなか、自民党の二階幹事長が13日、党内の会議で「まずまずの被害に収まった」と発言したことを「信じられない。私には憤りしかない」と批判。安倍総理にこの発言への受け止めをただしましたが、「発言の詳細について承知していないので政府としてコメントすることは控える」「二階幹事長の発言は確かめてもいない」などと無責任な答弁に終始しました。
その上で杉尾議員は、(1)災害廃棄物の処理についての対処方針と自衛隊の投入(2)決壊した河川の復旧作業の加速化と抜本的な改良工事の必要性(3)商業施設や事業所などの早期再開支援と、農林業の生産活動再開のための支援――等について質問。災害廃棄物の処理については小泉環境大臣が「生活圏内から早急に撤去すること」「仮置き場における適正な分別・保管をすること」「広域処理を含めた円滑な処分を実現すること」の3つのポイントを挙げ、被災地への職員派遣など人的支援をはじめ物的支援、財政支援をそれぞれ行っていくこと、自衛隊派遣については河野防衛大臣が関係省庁、自治体と連携して適切に対処していく旨をそれぞれ答えました。