福山哲郎幹事長は21日、国会内で定例の記者会見を開きました。
常任幹事会での報告・承認事項などの説明を終えた後、福山幹事長は記者からの質問に答えました。以下がその要旨です(一部)。
Q:20日に内閣府が発表した1-3月期の国内総生産(GDP)速報値の受け止めについて。
もともと、ちまたで言われていたよりは良い数字が出たかもしれないが、個人消費が0.1%減、設備投資が0.3%減と、総じて力強さにかける数字だと思う。米中貿易摩擦も含めて、今日本の経済が非常に不確実な状況になっているのはこの数字からも間違いない。日本の経済には減速の懸念があり、消費税は今上げるべきではないという認識は変わっていない。
Q:先日、菅官房長官が「野党が内閣不信任案を提出した場合、解散の大義となりうる」旨の発言をしたことに対する受け止めについて。
不信任案を提出する野党第一党の枝野幸男代表に解散権があると官房長官が認めていることになり、非常に不可思議な状況。また、不信任案が大義になるということは、安倍総理に解散の大義がないのを認めていることにもなる。たとえばアベノミクスは経済的に行き詰っているのは明らかであり、消費税も本当に増税するのか延期するのか決まっておらず、なかなか前に進んでいない外交案件もある。いよいよ解散の大義がなくなったので、野党の不信任案に求めるしかない状況なのだろう。
Q:内閣不信任案の提出は政権に対する意志表示として国会の締めくくりに出されるものだと思うが、今国会では解散が絡んでくる。野党の衆議院選挙準備が進んでいないという声もある中で、不信任案を提出することにためらいはないか。
ためらいは全くない。ただ、我々としては安倍政権の評価をするなら参院選だけでも評価はできると考えている。しかし現在は、解散をしたがっている与党が野党第一党に疑似解散権を委ねているかのような不可思議な状況であり、あらゆる選択肢を考えるべき。また、選挙の準備が整っていないという議論はよく出るものだが、これまでもそういう場面は数多くあり、いざ選挙が始まると結果的に候補者は集まってくるものなので、心配はしていない。