立憲民主党は16日、「10連休の対応についての緊急要望」として、根本匠厚生労働大臣、大口善徳厚労副大臣宛てに生活困窮者対応について要望書を提出しました。申し入れには、長妻昭代表代行、逢坂誠二政務調査会長、石橋通宏厚生労働部会長、認定NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の大西連理事長が参加しました(写真上は、大口厚労副大臣に要望書を手交する長妻代表代行、逢坂政調会長、石橋厚労部会長、大西もやい理事長)。
今回の申し入れは、今年のゴールデンウィークは4月27日から5月6日まで10連休となることから、支援を必要とする人には確実に保護を行うという生活保護法の基本的な考え方に沿って、生活困窮者への支援は、365日かかさず対応できるようにするべきと求めるものです。
要望の内容は、(1)10連休中(ゴールデンウィーク)の期間中、各自治体が生活保護申請の受付窓口を設け、入院だけに限らず宿泊場所や生活費、食事の提供など、即時に適切な対応を実施できるよう、予算措置を含め政府として対応すること(2)日を問わず、生活保護申請を受け付けた場合に上記に記載した即時の対応ができるよう、制度の見直しを含め早急に検討すること――の2項目。
あわせて「自立生活サポートセンター・もやい」の大西理事長からは、10連休の閉庁期間中に(1)各自治体に生活保護申請を受け付ける窓口を設け、申請権を侵害することなく適切な対応を行うこと(2)生活困窮者及び生活保護申請者に対し、必要に応じて、宿泊場所や食事の提供、またはその費用の給付・貸付等を適切に、かつ速やかに行うこと――等生活困窮者施策の整備を求めました。
申し入れに対し、大口厚労副大臣は、厚労省の具体的な対応として、東京都と政令市に対し10連休の対応について(1)生活保護の申請(2)生活困窮者への対応(3)ホームレスへの対応――の3点を確認し、4月8日締め切りで回答されたものを現在取りまとめている最中だとして、そこでの好事例を集めて10連休中前に各自治体に周知することで積極的な対応を呼びかけていく旨述べました。
申し入れ後に揃って記者団の取材に応じ、長妻代表代行は、「人の命にかかわる問題になってはいけない。しっかりと取り組む必要がある」とコメント。逢坂政調会長は、「この間厚労省とやり取りをして感じるのは、自治体任せ、企業任せだということ。自治体には『適切に対応するように』、企業には、例えば『日雇い労働者の皆さんの賃金が下がらないように配慮すべき』と通知を出したということで、人任せ感が強く、今日は人任せではなく、主体的に取り組むよう話をさせていただいた。事例を調べるだけでなく、自治体にそれを通知した上で取り組みをサポートすべきだ」と指摘。石橋厚労部会長は、今回要望のなかで国に対して予算措置を求めたことに触れ、自治体によって対応に格差が生じないように今後もしっかりチェックしていくと述べました。
大西理事長は、ホームレス支援や生活困窮者支援の文脈では、年末年始やゴールデンウィーク等の連休は緊急搬送されれば、入院になれば強制的に生活保護の適用となるが、それ以外では閉庁期間は生活保護の申請をしても支援を利用できないと主張。国や各自治体の責任で必要な人に24時間、365日支援届くようなセーフティネットの構築を求めたと話しました。