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2019年4月9日

【衆院本会議】子ども子育て政策の根幹を歪めた「子ども・子育て支援法改正案」に対し阿部議員が反対討論

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 衆院本会議で9日、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決しました。

 採決に先立ち、会派を代表して反対の立場で討論に立った阿部知子議員は、「21世紀に入って、世界各国で幼児期への教育についても重要な政策目標となり、わが国でも、政権のいずれを問わず、このことを課題として幼保一体化、あるいは幼保一元化として、取り組んできた」と振り返り、2012年に成立した「子ども子育て支援法」の第2条に「全ての子どもが健やかに成長するように支援するものであって、良質かつ適切なものでなければならない」とあることに言及。にもかかわらず、安倍総理は2017年秋の衆院選挙を前に、自らの看板政策として、消費税増税の使途を「幼児教育の無償化」まで拡大することを掲げ、3才から5才児の幼稚園、保育園の保護者負担の軽減を「無償化」と言い換え、この言葉を一人歩きさせていると批判しました。

 「この過程で年来の課題であった待機児童対策がままならない0才から2才児は、低所得世帯のみの給付に限られる一方、3才から5才児においても、保育の質の担保されない認可外保育施設にまで支給対象が拡大された。即ち0才から5才のすべての子どもに対する完全無償化でもなく、おまけに待機児童は枠外におかれ、『良質かつ適切』とはほど遠いものまで取り込んだ」と指摘。その上で、子ども子育て政策の根幹を歪めた本改正案の具体的な問題点として、(1)その財源を逆進性の高い消費税に求めたことで、3才から5才に所得制限もなく給付すれば、高所得層に手厚く、まして待機児童が給付の外では、子育て世代に格差の拡大と著しい分断をもたらすこと(2)保育の「量的拡充」と「質の改善」を放置し、「無償化」を先行させることで、さらなる保育士の離職と保育現場の劣化を招き、深刻な待機児童問題を悪化させると同時に、保育の質を低下させること(3)指導監督基準すら満たさない施設を給付の対象としたこと(4)安倍総理の肝入りで2016年から開始された「企業主導型保育事業」をめぐる、突然の閉園や開園すらされずに転売される保育所の存在など「企業主導型保育所」が抱える問題が隠ぺい、放置されていること――等を挙げ、「ここで一度立ち止まり、選挙目当てではなく、子どもの権利条約に則った、子どもにとって最善の保育や教育の在り方を論議すべき時と考える」と述べ、問題山積みの本改正案に反対すると表明しました。

「子ども子育て支援法の一部を改正する法律案」に対する反対討論原稿案 阿部知子議員.pdf