全農林労働組合は3日、次期定員計画の策定に関する政党要請行動を立憲民主党及び会派議員に対し行いました。立憲民主党からは、政務調査会長の逢坂誠二衆院議員と団体交流委員長の佐々木隆博副代表、亀井亜紀子農水部会長が参加し、無所属フォーラムから大串博志衆院議員が参加しました。
全農林労組の柴山好憲中央執行委員長は、次期(2020年~2024年)定員合理化計画の策定にあたり、「現場と農政を結ぶ人員の配置」「統計業務の専門性の継続」などを趣旨とした農水省設置法改正時の国会附帯決議の遵守を要請しました。全農林労組は、農林水産省と関連独立行政法人で働く人の労働組合で、管理職を除く約12,500人が加入しています。全国に約480カ所の職場があり、本省、地方農政局・北海道農政事務所・支局・国営土地改良事業所等、植物防疫所、動物検疫所、漁業調整事務所等で農林水産行政に携わっていますが、国の行政機関の定員純減が求められる昨今、農水省に対しては全省平均を大きく上回る厳しい人員削減率が課せられており、すべての職場において、増加する業務量と定員とのミスマッチが拡大するという問題を抱えています。農政全般について農業の現場に伝え、現場から汲み上げてともに解決する機能を充実・強化するために、さらに、統計業務の専門性の継続をするために、農水省本省や地方農政局等で必要な定員を確保する必要があると要請しました。
逢坂政調会長は「地方農政局の合理化で農家から見て国の農政が見えなくなってきている。農業統計調査は現場に人がいて農家とつながらないとうまくいかない。補助金だけの関係ではだめ。立憲民主党は一次産業を重視しており、地域政策の観点からも対応していく」と話しました。佐々木議員は「戸別所得補償制度は正しい農業統計が前提で、全国統計がないと平均値の計算もできない」と農業統計の重要性を指摘。亀井議員も「農業の六次産業化や国際競争力の強化加速化と矛盾する。国会でも引き続き取り上げていく」と決意を表明。大串議員は「昨年の国会でも定員問題を取り上げ、官房副長官から農水に過大な負担をかけているとの答弁を引き出した。次の五カ年計画にむけ農水省自身に要求をしっかり出させることが重要だ」と今後の課題を指摘しました。