参院本会議で7日、2018年度第2次補正予算の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決、成立しました。
採決に先立ち、立憲民主・民友会・希望の会を代表して杉尾秀哉議員が予算案に反対の立場で討論を行いました。
杉尾議員は冒頭、「昨年7月に本会議の場で、安倍内閣を憲政史上まれに見る『ウソつき内閣』『ごまかし内閣』と申し上げたが、残念ながらその指摘は当たっていた」と述べ、厚生労働省の毎月勤労統計の不正調査問題に言及。なかでも最大の問題は2018年1月のデータの復元だとして、この統計不正はアベノミクスの成果を揺るがしかねず、18年の実質賃金もマイナスだった可能性が極めて強くなったと指摘しました。
本予算に反対する理由としては、(1)国土強靱化の緊急対策として1兆700億円と過大な公共事業関係費が計上されていること(2)TPP対策や中小企業支援など、既視感のあるメニューが並び、あらかじめ想定されていたのに当初予算に入りきらなかった項目を並べ組まれていること(3)基礎的財政収支が当初予算から2.3兆円も悪化し、12.7兆円の赤字になるなど、安倍政権の財政健全化に向けた姿勢そのものが根本から揺らぐ事態に立ち至っていること――の3点を列挙。加えて、「子どもを産まなかったほうが問題」と言い放った麻生財務大臣の人権感覚、さらにその暴言を放置する安倍総理の姿勢そのものがいま問われていると断じました。
その上で、杉尾議員は、「『経済成長なくして財政再建なし』と繰り返し、財政規律を顧みず不要不急の支出を補正に計上し、さらには経済の実態を『統計偽装』で取り繕おうとしてまで政権の座に固執する安倍総理。私たち立憲民主党は、こうした安倍政権と徹底的に対峙し、この国を『いつか来た道』にさせない決意を申し述べる」と締めくくりました。