福山哲郎幹事長は15日夕、国会内で定例会見を開きました。
会見冒頭、(1)梅原猛氏のご逝去(2)通常国会の対応と統一地方選挙・参院選挙(3)厚労省の勤労統計不適切調査――について発言しました。
梅原猛氏のご逝去について、「日本にとっての大きな大きな精神的支柱が一本失われた。とてもさみしい思いで一杯」と語った福山幹事長は、同じ京都に住んでいることもあり何度か対話をする機会があり、その度に「頑張りたまえ」と励ましの言葉をいただき、「知の巨人」を前に、ただただ恐縮し圧倒され続けたと振り返りました。
また、東日本大震災の際、復興構想会議に特別顧問として参加いただいたことに触れ、(1)震災は文明災である、(2)エネルギーについて日本は考え方を変えないといけない、(3)日本のために命をかけてもこの復興構想会議で次の社会のあり方を描いていきたい――と日本に対する大きな愛情と、当時80歳半ばの梅原氏の思いを聞き、現場で涙した記憶があると語り、当時の官房長官である枝野幸男代表と官房副長官の福山幹事長のいる政党として、「なかなか受け止めるほど大きくありませんが、梅原先生の思いを受け止めさせていただきたい」と述べました。
通常国会の対応と統一地方選挙・参院選挙については、「課題が山積しているので、通常国会を全力で取り組むことによって統一地方選挙、参院選挙に対する光が見えてくる。通常国会の対応と選挙、この2本柱で前半戦は臨んでいきたい」と語りました。
さらに選挙では、「安倍政権の乱暴な国会運営や、立憲主義や議会制民主主義を壊すような数年間の評価を国民にしていただくことは重要なことだ」とした上で、立憲民主党として「新しい価値を示すことが重要だ」と語りました。
具体的には、(1)多様性の確保、(2)立憲主義、(3)困った時には助け合う社会、(4)原発ゼロ――を挙げ、明確に今の安倍政権と異なる価値と社会のあり方を提示することにより、国民に選択をしていただくことについて懸命に努力をしていきたいと語りました。
厚労省の勤労統計不適切調査については、組織的なものなのか、官邸ないし厚労大臣に報告がされていたのか等について国会の場で追求・調査していくと述べるとともに、この件に関連し2019年度の予算案の組み換えを検討している事態について、国会で大きな問題になってくると語りました。
また記者から、政府与党からは悪いのは100%厚労省であり、民主党政権時代にもこうしたことが行われていたことを念頭に与党も野党も責任は同じだといった趣旨の話があったことについて見解を求められると、「政府与党は一体、厚労省にのみ責任を押し付けるわけにはいかない。財務省の文書の改ざんについても、財務省が悪いと言わんばかりにまるで責任をとらなかった。それでは議院内閣制が成り立たない。そういう与党側のある意味責任逃れの議論に我々は与(くみ)する気はありません」と語りました。