2018年11月12日
【北海道】十勝管内鹿追町で枝野代表を囲む会を開催、原発ゼロ・野党連携について語る
枝野幸男代表は11日、北海道鹿追町で行われた農山漁村タウンミーティングの後、パートナーズを中心に約50名ほどが集まった「枝野代表を囲む会」に参加し、様々な質問に丁寧に答えました。囲む会は石川香織衆院議員が司会進行、神谷裕、佐々木隆博、両衆院議員も参加しました。
原発ゼロ政策についての質問には、同日視察した乳牛のふん尿を利用したバイオガス発電を取り上げ、他の自然エネルギーよりもコストは安く発電施設を増やそうとしたが、北海道電力が買い取れないことから計画が止まっていることに言及。買い取れないのは電力が余っているからだと指摘、むしろ北海道胆振東部地震の時は苫東厚真火力発電所に一極集中していたから全道に影響があったとして、地域ごとに発電を分散したほうが、万が一事故で止まっても他の地域に影響を与えないですむと説明。「目先の経済合理性の観点からも原発は合理性がない」と力説し、使用済み核燃料をどうするかという問題は残されているが、原発事故直後の「本当にできるのだろうか、でもやらなきゃいけない」から、「できるのは、はっきりしてきた」という状況に変わっていることを、もっと訴えていきたいと語りました。
知事選や市長選などの野党連携については、国政については最大限の連携をしていると前置きした上で、枝野代表の地元さいたま市議会を例に挙げ、元々の民進党は党が分かれたが同じ会派で活動しており第1会派、公明党の第2会派と、自民党の半分が所属する第3会派が与党。残りの自民党の半分と、共産党が野党だとして、国政と地方政治は異なると説明。知事・市長・町長などを選ぶ首長選挙は、政策だけではなく行政能力が問われるため、人を選ぶとの見解を示しました。
参院選での野党連携については、1人区(1人を選ぶ選挙区)では自民党と一騎打ち構図にしたいとした上で、「共闘という言葉は否定している」と従来からの考えを述べました。1人区以外では、「政党が違うということは考え方が違う。考え方が違うだけではなく、運動論や組織論も政党ごとに違う」と説明し、それぞれの政党が持ち味を出して最大限戦うことで、支持層を広げられれば、一本化した1人区でも、それ以外の選挙区でも票を増やすことができると訴えました。
参院選での比例統一名簿については、定数50で、いわゆる死票も出にくいことから否定的な見解を示しました。枝野代表は、例として即時原発ゼロの候補者と再稼働を容認する候補者が同じ名簿に載っていた場合、どちらが当選するか分からないので、どちらを支持するにしても投票しなくなると説明。「立憲民主党は立憲民主党として比例選挙を戦う。自民党に勝たせたくない人は、どの野党でもいいので、一番近い野党を支持すれば、それでトータルの議席数変わらない」と理解を求めました。
「障害者にとって生きやすい社会は、健常者にとっても生きやすい社会である」と話した来場者から、障害者差別解消法についての認識を聞かれると、枝野代表は「この法律を作る前段階で、障害者差別禁止法を作れといって我々は動いたが、なかなか国会で多数にならない。解消法なら多数、政府与党も(法案に)乗れるということなので、1歩目というか2歩目というか、解消法でやむなく作りましたが、できれば、できるだけ早く、禁止法にしたい。それに向けて頑張っていきたい」と語りました。