2018年10月2日
観光産業の災害対策と外国人旅行者への情報提供で、サービス連合が枝野代表に政策要請
サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)は2日午前、相次ぐ地震や豪雨、台風による観光産業の深刻な現状と復旧・再生のための課題について政策要請を行いました。立憲民主党では枝野幸男代表、矢上雅義国土交通部会長、岡島一正災害対策特別委員会理事らが応対し意見交換を行いました。
サービス連合の後藤常康会長は、(1)政府が主体となった広報活動の推進、(2)観光産業の維持・需要喚起にむけた施策の実施、(3)訪日外国人旅行者への的確な情報提供――について要請し、特に「北海道胆振東部地震の全道停電のなかで、情報発信がまったく多言語化されておらず訪日旅行者にはほとんど情報提供がなされなかった。訪日外国人へ情報提供を行うために、情報のインプットとアウトプットを一元的に行うプラットホームがないと、ホテルマンや旅行業もゲストの問いに応えるができない。誰も露頭に迷わない社会をオリンピック・パラリックにむけて早急に整備できるよう対応をお願いしたい」と強く訴えました。
枝野代表は東日本大震災での経験を踏まえ「大きな災害の状況がSNSを通じて海外にも報道されており、増えつつあるインバウンドにも影響を与えている。東日本大震災の際にも情報発信について大変苦慮した。党として災害対策部門と国土交通部門などが政調会長のもと。一緒になって多言語での情報発信やユニバーサル防災について検討を進めたい」と応えました。
北海道11区選出の石川香織衆院議員は、帯広で自家発電で営業し外国人旅行者を受け入れたホテルの例や避難所情報の提供に問題があったことを報告。熊本県連合代表でもある矢上衆院議員は、熊本地震での経験から被災したホテル事業者への融資や避難所となったホテルの食事提供の免責措置に課題があると指摘しました。比例東北ブロック選出の阿久津幸彦幹事長代理は、東日本大震災で避難所にいる高齢者等をホテルに一時避難した例を挙げ、民間協定だけでなく災害救助法の改正でホテル等をさらに利用しやすくすることも検討課題と述べました。最後に岡島災害特筆頭理事が外国からの観光客や居住者への対応について今後特別委員会で議論し、対応策をつめていきたいと述べました。党からは初鹿明博国土交通部会事務局長、高木錬太郎災特委員のほか、北海道選出の道下大樹、荒井聰、本多平直、佐々木隆博、神谷裕、各衆院議員の秘書も参加しました。