枝野幸男代表は31日、定例の記者会見を開き、(1)参院議員選挙(2) 杉田水脈衆院議員の発言――等について発言しました。
来年夏の参院議員選挙での1人区の対応について、「自民党との一騎打ち構造を作ることが望ましい。それぞれの地域で、政党というよりも市民の皆さんが主体となって、結果的に自民党と戦う候補が1人に絞られればいい。それに向けて立憲としても最大限協力できることは協力したい」と表明。一方で、複数区については、「野党第1党として選択肢を示す責任がある。独自候補を擁立する基本線で進めている」と述べ、他党との共通政策についても、「比例代表や複数区は政党間で競い合うもの。それぞれの政党が明確に党の主張を掲げるべきだ」との考えを示しました。
自民党の杉田水脈衆院議員による『新潮45』への寄稿文「『LGBT』支援の度が過ぎる」での差別的発言には、「LGBTへの認識が決定的に不足している。人権、少数者の権利に対する理解が根本的に間違っている」と指弾。「同性婚」については、憲法24条に「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し」とあるのは同性婚を排除する趣旨ではなく、「両性の合意」ということが法的な意味を持っているということが憲法学界の通説だと強調しました。
7月20日の自身の衆院本会議での2時間43分にわたる安倍内閣に対する不信任決議案の趣旨弁明が書籍化されるにあたり、ネット販売大手のアマゾンで現在本の予約1位になっていることには、「議事録はインターネット等で公開されるものであるにもかかわらず、こういった本を出版したいという出版社があったこと、それを購入したいという方がたくさんいらっしゃることに驚いている。大変ありがたい驚きだ。(法政大学の)上西(充子)先生はじめ、単なる議事録だけでなく、立派な先生が解説されることや、書籍になった方が読みやすいということなどがあるのかと思うが、ただで読めるものを、お金を出して買っていただけるのは大変ありがたい。もちろん国会で演説した以上は、発言したことを前に進める努力をしていくが、ますます責任が重いと思っている」と所感を述べました。
立憲民主党としても案をまとめた国会改革をめぐっては、今後国会の議院運営委員会など公式な場で、少数会派の意見を重視した形で議論を進めていくべきとの考えを示しました。
陸上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入費用をめぐり、防衛省が当初説明していた金額よりも大幅に膨らんだことには、「もう一度ゼロベースで見直すのは当然だ。そもそも導入の話が出て以後、どれくらいの効果があるのかという疑問の声が広がっている。効果があるのかどうか自体が問題だ」と指摘しました。