「『原発ゼロ基本法案』の国会審議を求める緊急集会」が8日、同法案提出賛成会派・議員(立憲民主、共産、社民、自由、無所属の賛成議員)主催、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)、原子力市民委員会の協力で国会内で開かれました。集会では、3月9日に同法案を衆院に提出して以降、審議されないまま3カ月が経過することを受けたもので、法案審議と一日も早い成立に向けての意志を確認しました。
冒頭、法案提出者を代表してあいさつに立った、党エネルギー調査会会長の逢坂誠二衆院議員は、「原発は持続可能性のあるエネルギーとは思えない。私たちが目指さなければならないのは、本当の意味で持続可能性のあるエネルギーを手にすることだ」と表明。「これまでのように中央集権的な電力の配分ではなく、地域の皆さん自らの判断によって地域の資源を利活用してエネルギーを手にできる社会を作っていくことが、日本の、そして地域の活力を取り戻す大きな動きにつながると思っている。原発ゼロ法案を一日も早く国会で審議をし、一日も早く成立をさせる。皆さん、ともに頑張りましょう」と呼びかけました。
党エネルギー調査会事務局長の山崎誠衆院議員は、これまで同法案の衆院経産委員会への付託、審議入りに反対していた国民民主、維新の両党が、このたび認める方向に至ったと現状を報告。「今後、経産委員会の理事会でどのように審議するかを協議しなければいけない。与党が多数を占めるなかで野党が一致団結して審議を働きかけていく」と力を込めました。
これに関連して逢坂議員は、与党側は審議には応じるものの、短時間の審議で終わらせ否決、廃案にしようとする動きがあるとして、「仮にそうであったとしても、われわれは審議をしてもらおうと思う。これほど国民世論が『原発はダメだ』『原発には不安がある』と言っているのに、この法案を真正面から(与党が)否決するなら否決してもらい、それぞれの(議員の)地元、あるいは選挙で原発に対してネガティブな発言はできないことを明確にしてもらおうではないか」とけん制しました。
共産党の笠井亮政策委員長、社民党の吉川元幹事長、無所属の会の田嶋要衆院議員もあいさつし、同法案は国民が求めている内容だとして法案審議を強く求めていく決意を表明。
原自連の吉原毅会長や原子力市民委員会の満田夏花座長代理らもあいさつし、与党議員への働きかけや、マスメディア等を使って広く国民にアピールしていく必要性を強調。一般参加者からも、原発ゼロを求める強い思いが語られ、原発ゼロ実現に向けた気運を社会全体で盛り上げていくことを確認しました。
集会の最後には、国会審議を求め一致結束を誓いガンバロウを3唱。音頭を取った菅直人党最高顧問は、原発ゼロは与野党を超えた課題であると指摘。党議拘束を外し、採決は記名投票で行うよう求めていきたいと述べました。