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2018年3月1日

裁量労働制、誤ったデータに基づく議論の責任問うと枝野代表

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 枝野幸男代表は1日、定例の記者会見を国会内で開催。安倍総理が2月28日深夜、削除する方針を表明した「働き方改革」関連法案に盛り込む予定だった裁量労働制などについて発言しました。

 枝野代表は、この間の衆院予算員会での審議について、「わが党を中心に野党各党の地道な質疑を通じて裁量労働制についての問題点が明らかになり、国民の皆さんにも『これはおかしい』と声を上げていただき、政府が裁量労働制については事実上今国会断念するという成果につなげることができた」と手応えを示し、「多くの仲間が国会審議で頑張ってくれたこと、過労死でご身内を亡くされた方はもちろん、そうした声などに応えてさまざまな皆さんが、あえて言えばサイレントマジョリティーのうねりを起こしていただいたおかげだ」と述べました。

 その上で、「終わった話ではない。そもそも、いい加減なデータに基づいて法案が提出されようとしていた。議論が進められていたという瑕疵(かし)が補われたわけではない」「裁量労働制的な働き方の方が労働時間は短くなるという誤ったデータに基づく議論は、高度プロフェッショナル制度(高プロ)についても基本的にはなされてきた」と指摘。「高プロ」についても法案から削除し、労働時間に関するきちんとした調査を踏まえた上で議論をやり直すべきとの考えを明示。今後の参院での質疑ではまず、「昨日の深夜に急転したのはなぜなのか、そして、その責任をどう考えているかを、先行する質問者が質問しなければ(2日夕の)福山(哲郎)幹事長が厳しくやってくれると思う」と述べました。

 立憲民主党としては、「働かせ方改革」の政府案に対し勤務時間インターバル規制を含めた長時間労働の規制など「働き方改革」となる対案の取りまとめ作業を進めているとして、党としての考えをまとめた上で他の野党との調整をしていきたいと述べました。

 政府の「働き方改革関連法案」には、裁量労働制の対象拡大や「高プロ」の創設のほか残業時間の上限規制も盛り込まれていることから、その見解を問われると、「残業について法律で明確な規制が入ることは前進だと思っている。ただ、残業100時間という数字が適切かどうか。過労死ラインを超えているという指摘はすでにされている。法規制が加わるというプラス面と、100時間という数字は大きすぎるのではないかというところの兼ね合いを見ながら、より短い上限時間で法的な規制を加えるという、あるべき方向に向けて努力をしたい」と述べました。