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2020年5月15日

【衆院本会議】公益通報者保護法改正案が審議入り 堀越議員

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 衆院本会議で15日、「公益通報者保護法の一部を改正する法律案」の趣旨説明質疑が行われ、共同会派「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」を代表して堀越啓仁議員が質問に立ちました。

 本法律案は、「内部通報に適切に対応するために必要な体制の整備等」を従業員301人以上の事業者に義務付け、これを守らせるために事業者に指導や勧告をする権限を消費者庁に与えるなどの内容です。

 堀越議員は冒頭、現下のコロナ渦中のどさくさに紛れて、政府与党が検察庁法改正案を含む国家公務員法等の改正案を強行に採決しようとしていることに、「わが党の枝野代表が指摘した通り、火事場泥棒以外の何物でもない」と指弾。「検察人事を行うがための不要不急法案を、強引に通過させることは、三権分立を破壊し、検察の政治的中立性を極めて危うくするもので、断じて許されることではない」と、抗議の意を表明しました。

 その上で、本法律案の審議にあたり、森友学園をめぐる財務省の決裁文書改ざんに関わり、2年前に自殺した赤木敏夫さんの手記や遺書が3月に公開されたことに言及。「生前に告発をすることは叶わず、また内部から告発することが、どれほど大変なことなのか、そして内部から告発することが、どれほど大切なことなのかを、命を懸けて世に問うこととなり、深い哀惜の念に堪えない」と述べ、「立法府として真実の究明こそが赤木氏の魂の叫びに少しでも報いるものだ。人の大切な命が、尊い命が奪われた大きな問題。与党も野党も関係なく、立法府としての責務を今、国会議員全員で果たそう」と呼びかけました。

 本法律案に対しては、付帯決議で「法施行後5年を目途」とした検討条項が規定されるなど、早期の見直しが求められていたにもかかわらず改正案の提出が遅くなったこと、さらに消費者委員会の答申の内容がしっかりと反映されていないことを問題視。その理由について衛藤国務大臣に説明を求めた上で、本改正案が「社会正義を貫き、不正を通報した人を守る法律」となっているのかという観点から、(1)不利益取り扱いに対する行政措置の導入が見送られた理由(2)通報者にとって大きな負担である、立証責任の緩和について検討規定を置く必要性(3)喫緊の課題である不利益取り扱いの是正措置を本則に規定せず、検討事項にとどめた理由(4)厚生労働省との連携の必要性(5)保護される通報者として、退職者の期間期限を「1年」に限定した合理的な理由――等について政府の見解をただしました。

 堀越議員は最後に、「私は、当選させていただく前から、天台宗の僧侶として、現場で人と向き合い、公益に尽くす所存で参りました」と切り出し、「自分のことは後にして、まず世の人の為に動く、それは真に仏さまの行いであり、深い慈悲である」という、開祖である最澄のお言葉「(己)おのれを(忘)わすれて、(他)たを(利)りするは、(慈悲)じひの(極)きわみなり」を紹介。「まさにこの言葉は、『己を顧みず、世のため、人のために、知らしめる者を守る』公益通報者保護制度の根幹に通じる教えだと思う。この度の法改正を契機に、あらためてこの『忘己利他』の言葉を念頭に、正直者が報われる『まっとうな世の中に』なることを心から切望し、またさらなる厳格化の為に修正協議に応じていただきたい」と述べ、質問を締めくくりました。

【衆院本会議】2020年5月15日公益通報者保護法改正案趣旨説明質疑 堀越啓仁議員質問原稿(案).pdf