新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策を盛り込んだ令和2年度(2020年度)補正予算が27日、国会で審議入りしました。衆参両院の本会議では麻生財務大臣の財政演説に対し、衆院では馬淵澄夫議員、参院では難波奨二議員がそれぞれ質問に立ちました。

 補正予算をめぐっては、7日に閣議決定した収入減世帯に30万円を配る「生活支援臨時給付金」を削除、一人当たり一律現金10万円を給付するため組み替え、20日に閣議決定するという前代未聞の事態となりました。補正予算には野党が当初から主張してきた一律10万円給付は盛り込まれましたが、規模も小さく対象期間が不明であるなど、国民が先を見通すための予算措置として量的、質的に不十分であることから、野党党首会談で24日、補正予算案の組み替えを提案することで一致しました。

 参院本会議で、立憲・国民.新緑風会・社民を代表して質問に立った難波議員は、冒頭「新型コロナウイルスで亡くなられた方々に対し衷心よりご冥福をお祈りいたしますとともに、治療を受けられている皆さまにお見舞いを申し上げます。また、この見えない敵から人々の命を救うため、国民生活と我が国の経済を守るために最前線でリスクを抱えながら社会を支えていただいている皆さまにも心から感謝と敬意を表したい」と表明しました。

 感染拡大防止に向けた政府の対応については、緊急事態宣言を発令し、国民にさまざまな要請をし、政治に携わる者の責任が極めて重要であるなか、「クルーズ船対応」「唐突な一斉休校」「習近平国家主席の訪日延期」「東京オリンピック・パラリンピックの開催延期」「布マスクの配布」「コラボ動画の配信」「30万円の給付撤回」等、この間の判断・方針は、政治的思惑を含み、場当たり的対応、迷走により遅きに失したと国民は強い疑念を持っていると指摘。いったん閣議決定しながら審議直前になって予算を組み替えとなったことには、「『政治利用』の誹りは免れない」「有事とも言える緊急事態宣言下において、我慢を強いられる国民生活やいつ終息するか分からない不安が蔓延している現状からすれば、政府のとるべき施策がさらに遅れる愚行は厳しく指弾されて当然だ」と断じました。

 その上で、「補正予算の組み替え」「 補正予算と経済対策」「休業補償・休業手当」「雇用」「医療」について具体的に、(1)「収入減世帯30万円給付・生活支援臨時給付金」を「全国民一律1人10万円給付・特別定額給付金」へと政策目的を変更した理由(2)5月6日までの期間となっている緊急事態宣言を解除する基準及び延長する基準を判断する時期(3)23日公表の4月の月例経済報告で、約11年ぶりに「国内景気が急速に悪化」と判断された、この経済危機をどう克服し、一層高まる公債依存度の中、財政健全化に向けてどう取り組むか(4)今回の事態を受けて発生している「解雇」や「雇い止め」、「内定取り消し」等に政府はどう対応し、支援の手を差し伸べるつもりなのか(5)PCR検査について直近の保健所、地方衛生研究所、民間、検疫所、大学等の検査可能数と実際の実施数の明示と、検査件数や人数が増えない理由と課題――等、国民の多くが抱えている不安を安倍総理らに投げかけ、見解をただしました。

 難波議員は最後に、感染症による「パンデミック」は古来より大きな被害を与えてきたことにも触れ、今般の新型コロナウイルスに対しては、人類が感染症と常に闘ってきた歴史を踏まえ、英知を結集して克服していくとともに、わが国は民主主義と人権を守りながら、今回の『脅威』に立ち向かって行く事の重要性を強く訴え、質問を締めくくりました。

 同日の衆参両院の本会議では、国会議員の歳費を2割削減する法案が採決され、成立しました。5月から当面1年間の措置とするものです。