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2020年3月18日

【新型コロナ】枝野代表が感染拡大防止のための緊急対策と国民の暮らしと経済を守るための緊急対策について要望 

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 枝野幸男代表は17日夜、党が配信する「THE立憲LIVE」に出演後、番組で発信した新型コロナウイルス緊急対策の内容について改めて記者団に説明しました(写真上は5日の代表会見の画像)。

 冒頭、同日の与野党幹事長・書記局長会談で、新型コロナウイルス感染症への対応にあたり、東日本大震災時の対応を参考に、政府と各党との間での協議会を立ち上げたことに触れ、感染拡大防止と、国民生活・国民経済への悪影響を食い止めるために、最大限の提案・要望・要請・協力をしていくと語りました。
 一方で、国会での行政監視の役割はさらに強まっているとして、検事長の定年問題、桜を見る会、明日週刊誌で報道が予定されている公文書管理・森友学園の問題などについて、「国会の立法と並ぶ二本柱の役割である行政監視機能を最大限遠慮なく、今まで以上に発揮をさせていただく」と述べました。

 番組で触れた喫緊の当面の対策9点について、会派、野党間、政府与党に協力を求めていくと語りました。

■新型コロナウイルス緊急対策

1.感染拡大防止のための緊急対策

○感染症指定医療機関はもちろんのこと、一般の医療機関あるいは高齢者施設など、感染拡大防止に特に留意しなければならないところにおける、医薬品、医療機器、マスクなどをはじめとする衛生用品等の資材が決定的に不足をしているので、確保と供給をさらに加速すること

○PCR検査について、検査能力の拡大がなされ、そのことについては多としたいが、検査件数そのものは増えておらず、残念ながら何カ所も検査を受けられず、たらい回しにされたあげく、重症化してから初めて検査を受け感染が確認され、その間に家族と濃厚接触者に感染を拡大させたと思われるケースが1、2件ではない状況になっている。明らかに検査のハードルが高すぎる。早急に能力を超えたことをやれとは言わないが、能力を最大限活かして検査件数を増やすべき。

2.国民の暮らしと経済を守るための緊急対策

○政府の自粛要請にともなうイベントなどの中止、学校の一斉休校、入国制限などにより影響を被った事業者、そしてパート、フリーランスを含む個人について、その事業継続や生活維持が可能になるよう「直接の損失の一定割合」や「前年同月比での収益・所得の減少額の一定割合」を補填するスキームを速やかに作る

○これから納税の時期を迎える。地方税や消費税の予定納税など含め、希望する方には1年間の納税猶予を確実に実施するとともに、次年度の所得状況に応じた減免を可能とすること。また、社会保険料負担、公共料金の減免等の措置を早急に講ずる

○資金繰り対策のため、政府系金融機関による無利子貸付や無担保枠、融資上限額の拡大、据置期間や返済期限の延長など更なる負担軽減措置を講ずる。そして、直接補助等の大胆な措置をあわせて実施をしていく
 ※政府系金融機関が対応しないと、民間に後押しをしても資金繰りが成り立たないことは、3.11の時に相当な融資策を講じたにも関わらずそうした事態が起きている。政府系金融機関が前面に出て、資金繰りを助けなければならない

○一斉休校の影響を受けている子育て世代に対して、一斉休校の影響が出ている期間、児童手当を倍増する児童手当のスキームを利用した支援を行う
 ※現金を配るといっても、スキームがないと配る実務・事務・体制を整えるだけで時間がかかる。今回、一斉休校の影響を受けている子育て世代に対して、児童手当のスキームを利用し、自宅に長時間いざるを得ず、休業補償などがあってもさまざまな負担が上乗せになっている皆さんに対し、児童手当を少なくとも一斉休校の期間については倍増することを求める

○今年進学をされる方、あるいは、さまざまな自粛等経済活動の影響を受けている家庭などに向け、給付型奨学金の支給要件を大幅に緩和し、対象者を大幅に増やす

○年金生活者支援給付金を上乗せし、一定所得水準以下の高齢者等の生活保障のための支援を行う

○雇用調整助成金の補助額を全国一律で10/10にするとともに、欠勤扱いや時短分などについても給与補填を可能とする

 記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:経済対策が非常に重要になると思うが、株価の暴落など実体経済が冷え込んでいる状況の中で、今の政府の対応についてどう感じているか

 とにかくスピードが求められている。
 すでにコロナの影響で、例えばお客さんが減っている、イベント等事業そのものがなくなっていることで、収入がほとんどゼロに近い状態、もしくはゼロになっている事業者、個人がたくさんいらっしゃる。仕事を失っている方もいらっしゃる。
 そうした皆さんの生活、あるいは事業継続を可能にするためには、スピードが求められている。また、きめ細かい対応が求められている。そのことを強く求め、速やかに出来ることから急いでやっていくことが必要。

Q:立憲LIVEの中で、消費税減税に関する意見も結構出ていた。代表も答えていたが、改めて消費税減税に対する考えは

 これはコロナ直接というよりも、世界的な株安による世界経済の失速、これはおそらく、かなり深刻かつ長期化するものだと思っている。
 こうした経済状況への対応策としては、消費税を含めてあらゆる選択を選択肢として検討する必要がある。
 一方で、今申し上げた通り、足元で明日の暮らしに困る、明日の事業継続に困るという方に対して、立憲LIVEの中では、大けがをしたら血を止めることの例えで申し上げました。
 その手当こそが喫緊の課題であり、税を大きく動かすことは、一定のタイムラグが間違いなく発生するので、まずは足元でやれることからやりながら、中期、長期、あらゆるテーマ、あらゆる項目についてやっていければいいと思っている。

Q:中長期での消費税の減税という議論自体は否定しないということか

 あらゆる選択肢、何が一番効果的であるかについて、あらゆる選択肢を排除することなく検討すべきだと思う。

Q:立憲LIVEの中で「1年とかじゃない、中期だと思います」と発言したが、消費税減税は1年ではなく数年単位でということか

 やるとしたらという仮定の話にお答えすべき段階ではない。
 消費税に限らず、税そのものを動かす場合には、行政コストだけではなく、納税者である一般の国民の皆さまにもさまざまな負担コストがかかるので、やることになれば、あまり頻繁に動かすのではなく、少し中期的にやっていかなければならない。
 コロナに対する影響は1年も2年も続くのでは困るが、世界的な株安、その背景にある世界的なバブルの崩壊は、おそらくリーマン以上だと思っているので、1年やればよくなるという状況ではない。それは経済対策全般に対して思う。

Q:消費税の引き下げの範囲について、ゼロを求める声や、5%を求める声などがあるが、これも含めてあらゆる選択肢か

 さきほど申し上げた通り。

Q:国民民主党など、財政規模約30兆円の対策などを主張しているが、代表の考えでは規模は出さないのか

 今やらなければならないのは、コロナによる直接といっていい社会活動の低迷に基づく止血措置。
 これは例えばイベント自粛がどれくらい続くのか、海外からの観光客の入国規制がどれぐらい続くのか、4月に終わるのか1年かかるのかによって規模が違う。
 足元でやらなければならないのは、やらなければならないことに対してはすべてやるいうことであり、長期化すれば継続しながら、さらに他のものも上乗せしていくということになる。
 規模よりもまずこれをやることで、実際に困っている事業継続、あるいは生活が成り立たないと困っている皆さんに、きちんといち早くメッセージを届けること。その上で、世界的な株安による影響は、少なくともリーマンより大きな規模のものであることは言えると思う。

Q:政府の専門家会議が今まで以上に東南アジアなどからの待機を政府に要望したが、人の移動を制限することについての受け止めと経済的な影響をどう考えるか

 感染拡大を防ぐということについては、まさに専門家の皆さんの専門的な知見に基づく、あるいは客観的なデータに基づく対応をせざるを得ないと思う。
 国内の専門家の皆さん、それからWHOと、それぞれのご意見を踏まえて対応することになる。
 したがって経済活動、あるいは人の移動そのものについても、それが抑制されることは望ましいことではないが、それ以上に命に関わる感染拡大防止が優先するので、専門家の皆さんの意見を踏まえた対応を政府はすべきだと思う。

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