立憲民主党は6日、第65回政調審議会を国会内で開催。新たに「気候危機対策調査会」(仮称)を設置することを了承しました。気候変動により災害の激化など社会的にさまざまな問題が生じ、気候危機が現実化していることを踏まえ、こうした気候変動に対応していくためのもの。党として温室効果ガス削減・実質ゼロ化を達成するための政策について議論し、取りまとめを行っていきます。

 冒頭のあいさつで逢坂誠二政務調査会長は、「われわれは大きな時代の分岐点に立っていると痛感せざるを得ない」と述べ、1月に開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で資本主義の再定義が主題になったことに言及。株主への利益を最優先する従来のやり方は、格差の拡大や環境問題という副作用を生んだとの問題意識から、経営者に従業員や環境、地域社会などにも配慮した「ステークホルダー(利害関係者)資本主義」への移行が語られ、さらに銀行がステークホルダー型の資本主義でなければお金を貸さないとの発言があったとして、「これまので資本主義が多くの国民にとって幸せな資本主義ではなかった。格差が生まれて多くの国民に牙をむく資本主義だったのではないか。多くの国民にとって幸せな資本主義に変えていかなければいけない。資本主義だけでなく、他のあらゆる分野でも大きな分岐点の中にいると理解している。政策の進むべき方向を間違わないように、大きな方向を確認しながらさまざまな活動をしてもらいたい」と呼びかけました。

 また、新型コロナウィルスへの政府の対応をめぐっては、「蔓延をどう防止するかが最大の観点だ」とした上で、科学的な観点や、法的な位置づけなど掘り下げる必要があるとの認識を示し、各部会長に対し「法的にきちんとした根拠を持ち、科学的な裏付けのある対応を迅速にできるよう、しっかりご議論いただきたい」と求めました。

 会議では、報告事項として「気候危機対策調査会」(仮称)の設置を了承。審査事項では、国会同意人事案(「国家公務員倫理審査会会長・委員」「情報公開・個人情報保護審査会委員」「公安審査会委員」「日本銀行政策委員会審議委員」「労働保険審査会委員」「中央社会保健医療協議会公益委員」「社会保険審査会委員長・委員」「運輸審議会委員」「公害健康被害補償不服審査会委員」)について各部会からの報告を受けた上で政調会長に一任することを了承しました。