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2019年12月24日

打越さく良参院議員の体調、初鹿明博衆院議員の離党、国際局の香港情勢視察報告等について発言 福山幹事長会見

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 福山哲郎幹事長は24日、定例記者会見を国会内で開き、(1)打越さく良参院議員の体調(2)初鹿明博衆院議員の離党(3)国際局の香港情勢視察報告――等について発言しました。

 冒頭、党所属議員の打越さく良参院議員が臨時国会中に体調を崩し11月25日に入院、12月21日に退院したことを報告。病名は左頭頂葉皮質下出血。現在は順調に回復し、障害もなく、通常国会に向けて自宅療養をしていると語りました。

 同日開かれた常任幹事会の報告の中で、初鹿議員が提出していた離党届けを受理し離党を決定したことを報告しました。福山幹事長が「嫌疑を持たれたことははなはだ遺憾であり、お詫びを申し上げたい。告発を受けて書類送検をされる事態になったことで、今後本人も捜査当局に協力する意向を示していますし、われわれとしても捜査当局の判断を待ちたいと考えております」と述べました。

 また、常任幹事会の中で、国際局長の亀井亜紀子衆院議員、副局長の櫻井周衆院議員らが12月17日から19日まで香港情勢を視察し立法会議員や政府関係者、民主派グループ関係者など意見交換を行ったことを報告。改めて「われわれとしては、香港の自由や人権、法の支配は市民が享受する権利であると考えておりますので、このことに対して香港政府内でもしっかり自由と平和を守れるような状況を対話を通じて作っていただきたい」と述べました。

 その後の記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:初鹿議員の離党を認めましたが、会派はどうなるのか

 まず離党届を受理したということでございますので、会派のことについては国対委員長と次の通常国会に向けて協議をしていくということで、今日の段階ではまだ決まっておりません。

Q:初鹿議員の書類送検を受け、臨時の常任幹事会などを開くべきだったのでは

 先ほど申し上げたように、嫌疑を持たれ書類送検を受けるということになったこと自体、はなはだ遺憾で申し訳なく思っております。捜査当局に本人も協力する意向を示していますし、捜査当局の判断を待っているところでございます。
 起訴、起訴猶予、不起訴等々、判断があると思いますが、そのことに対して何らかの予断をいま私たちが持つことは適切ではないと思っておりますが、本人も離党の意思を表明されましたので、そのことについてわれわれは速やかに、先週離党届が出ましたので、今週速やかに処理をさせていただいた。

Q:関連で、仮に初鹿議員が起訴・刑事処分が下った場合に、離党届の受理ではなく除名という処分に切り替える可能性はあるのか

 捜査当局の判断を待っているときに、仮の話をしたら予断を与えますよね。まずはいま書類送検を受けて捜査に全面的に協力をしているということなので、そういった仮の話にお答えするのは適切ではないと思います。

Q:国民民主党などへの呼びかけについて、幹事長会談を重ねていますが、現状として年内に一定の合意に達する見通しがあるか

 年内に区切ることについて、ことさら(国民民主党の)平野幹事長と決め打ちをしているわけではありませんが、日程の関係で言えば、なるべく早く合意ができるように精力的に話し合いの場を持っているというのが現状でございます。年内に合意ができるかどうかの見通しというのはいま持っているわけではありません。

Q:関連で、一度目のキックオフで例示していた、衆院選の候補者調整や地方組織など、今日もまだ議論をされているという認識でしょうか

 それは議論しておりますし、詰めるところは詰めています。ですから、詰まってるものも詰まっていないものもあります。ただトータルで見れば、まだまだ精力的に話し合いの場を持たなければいけないなという認識でございます。

Q:幹事長の中で今一番、大きな壁、ボトルネックになっている部分は

 全体としての大きな課題がいくつかありますので、これが壁だとか、あれが壁だというとお互いの認識にズレが生じるのも困りますから、私がいま特定して「これが壁です」と申し上げるのは、お互いが話し合うにあたって、あまりいいことではないと思っています。

Q:打越議員とお会いになったとき、打越議員から何か発言があったか

 退院間近に病院にお伺いしたのですが本当にお元気で、ご迷惑おかけして申し訳ありませんと。元気なんですけれども、退院を早くしたいと。退院したら体力を戻して、通常国会に向けてしっかりとした健康で臨めるように、頑張りたいというか、休みたいといったことをおっしゃっていました。

Q:初鹿議員に関連して、立憲民主党は昨年の常会で性暴力被害者支援法案を提出。今年の参院選では女性候補を積極的に擁立するなど、女性の主権を非常に大事にしてきたと思うが、今回の初鹿議員の離党を受けて、こうした女性の視点に立った政策を重視していく姿勢は変わらないか

 はい。まったく変わらないので、とても残念に思っておりますし、先ほど申し上げたように非常に申し訳なく思っています。ジェンダー本部長等にもお話を承りましたし、女性議員の何名かからも話を承っています。一方で本人からこういう形で離党届が出ましたので速やかに処理をさせていただいたということです。

Q:関連で、乱暴されたとしてジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏に損害賠償を求める訴訟を起こしていましたが、東京地裁が18日に元記者に対し330万円の支払いを命じる判決を出しました。この判決に対する受け止めを

 1審で判決が出てすぐに被告は控訴したと承っております。実は判決の出た翌日に私はある会合で(伊藤)詩織さんと直接お目にかかりました。本当に難しい厳しい状況の中で意志を強く持って頑張られたと思います。しかし裁判はまだ続くので頑張ってくださいと申し上げました。その気持ちはいまも変わりません。

Q:初鹿議員の関連で、今回離党届を受理する判断に至ったのは、地検の判断がまだ起訴になるか不起訴になるのか出ていないということで、除名や除籍という選択肢もあったと思うが、そういう判断にはいまの段階では至らないと判断したということか

 いまの法的なステータスでいうと、まだ捜査当局の判断を待っている身ですから、今回離党届を速やかに受理することでまずはそういう判断をしたということです。

Q:初鹿議員の件で、もう少し厳しい処理を下したほうがいいのでは。また #MeToo 運動をやっている党の議員が表を歩けないと言っている

 嫌疑を持たれたことは遺憾だと申し上げているし、今のところまだ捜査当局の判断が出ていないので、本人から離党の意思が出たので速やかに離党を受理させていただいたというのが今の現状です。ご意見は受け止めます。しかしだからといって、 #MeToo 運動に対して消極的になることもないと思っております。反省をしなければいけませんが、女性の権利を守る運動をしたいとか、女性の候補者をたくさん立てたいという、党としての思いはまったく変わっておりません。

Q:静岡4区の望月義夫・元環境大臣の死去に伴い、来年4月にも補選と言われている。立憲民主党としてはどのような体制で望むか

 望月元大臣が亡くなられましたので、ご冥福をお祈りしたいと思います。しかしながら4月の補欠選挙ということで非常に政治的には重要な意味を持つと思いますので、われわれとしてもぜひ候補者を立てていきたいと考えておりますし、静岡県連ともすでに話し合いを始めています。
 一方で、4月の段階で共に一緒に戦おうと言っていた枝野代表の呼びかけがどうなってるかにもよりますので、国民民主党の静岡県連や野党共闘の枠組みで戦うかどうかも含めて、候補者の選定も含めて協力しながら擁立についてはやってきたいと考えています。
 いま何人か、国民さんもそうですし、うちもそうですが候補者としてあたってる人がいるやに聞いておりますが、その人がそのまま候補者になるとも限らないということで、早速いろいろな候補者にあたってると報告を受けております。

Q:週刊誌報道が出ている和泉洋人補佐官について国会で追及すべきでは

 (和泉補佐官が)山中(伸弥)教授のところに行かれた。私が京都だから申し上げるわけではありませんが、山中先生の国際的な評価も含めて、何を言いに行ったのか、そのことの政策判断が適切かどうかがまず第一で、そこにかこつけて週刊誌沙汰になったことは、あってはならない問題だ思っています。
 また和泉補佐官は加計学園の時には、前川喜平・前文部科学事務次官に対して総理の口からは言えないからと手続きを早めろと、ある意味言葉は悪いですが恫喝なり申し入れに行ったという方。今回も山中教授にどういう表現をされたのか分かりませんが、その事についても本当に補佐官なり官邸官僚のあり方として適切だったのかどうか、われわれはしっかり追及していかなければいけないと思います。
 今日の沖縄タイムスでは米軍ヘリパッド建設でJパワー(電源開発)に和泉補佐官が便宜供与したのではないかというメモも出てきています。ああまたかという感じです。
 今回の山中教授の問題については実は早稲田衆院議員が委員会の中でしっかり質疑をしていて、週刊誌に出る前に早稲田議員から報告を受けていました。その問題について委員会の中でも審議をすでにしており、通常国会が始まれば当然このことについても追及していくべき案件だと考えています。

Q:日韓首脳会談が行われているが、会談への期待、政府への注文は

 まだ会談でどういうことが話しあわれたかについてつまびらかではないので、あまり無責任なことは言えませんが、両国の首脳がまずは会談の場を持てたことについて、一定の評価をしたいと思います。
 そして両首脳が日韓関係の改善に向けて前向きな発言をされたことについても評価したいと思います。ただ課題は非常に山積していますし、これまでなかなか解決の糸口が見えなかった課題ですので、そこはお互いが対話を重ねることによって、なんとか糸口を見つけていただきたい。

Q:茨城3区総支部長に選任された高杉徹氏は、鬼怒川が決壊したときの常総市長だった。とても判断が悪く、次の選挙で落選した方。それは当時の避難の判断が間違っていたという結果。そういったことはご存知ですか

 はい、存じ上げています。その話も承っております。ただ本人はそのことの問題点の把握も自分なりにされてると思います。
 一方で、私は高杉さんをかばうつもりはありませんが、ファクトとして申し上げると、東日本大震災の時に本当に頑張っていただいた当時の現場の首長さんの中で、次の選挙で落選された方は結構多かった。高杉さんと一緒だと言うつもりはありません。本当に頑張っていただいた方(の中に)も落選された方がいらっしゃって、残念な思いで拝見していた首長さんもたくさんいます。
 ですから高杉さんの評価がどうなのかはいまここでは申し上げませんが、一方で災害は本当に難しい局面がたくさんある中での有権者の判断もあると思いますので、そういったことも含めて本人は今回決意をされたと思います。