市民団体主催の憲法リレートークが22日昼に新宿駅南口で行われ、野党各党の国会議員や弁護士、市民など25名がマイクを握りました。立憲民主党からは山花郁夫憲法調査会長が代表してピーチしました。主催者代表の森田龍さんは「今日のリレートークは通算16回目。安倍政権が史上最長の在任期間を超えたが、皆さんの暮らしはよくなったか。派遣労働が増え、若者の収入は減る一方で大企業の内部留保だけが積み上がっている。今までの自民党政権が守ってきた一線を破り、解釈改憲と立法改憲で集団的自衛権を認めようとしている。9条に自衛隊を書き込めば、集団的自衛権を認める3項が優先され、1項・2項が無効化する。今日のリレートークのなかでこうした問題を訴えていきたい」と呼びかけました。
山花議員は「臨時国会で『桜を見る会』が問題になったが、いま長期政権の弊害が明らかになっている。立憲主義は法の支配を内容としている。桜でもモリカケでも同じことが起こっている。法の支配が後退して、総理に忖度した安倍の支配になっている。総理は憲法発議を言うが、発議するのは国会であって行政府の長ではない。憲法審査会の権限は改正案の発議だけでなく、憲法の運用状況を議論することも重要。運用状況の議論から目をそむけ、ただただ9条を変えたいという話に付き合うわけにはいかない。表現の自由など憲法の人権規定は弾圧や抑圧の歴史の中で形作られて来た。いま違った形の弾圧、物が言い辛くなったり、メディアがコントロールされたりという社会になってきているのではないか。公共での言論空間をきちんと確保していこうではないか。いま川崎で映画祭が中止になったり、三重県で展示物の拒否が行われたり、ウィーンでロゴマーク撤去などが起こってしまっている。表現の自由の萎縮が起こっていることを正していかなければならない。表現の自由を守ろうとしている人たちと連帯し、政府のこうした憲法軽視と断固として闘っていく」と訴えました。