福山哲郎幹事長は24日、定例の記者会見を国会内で開き、(1)安住淳、大串博志、黒岩宇洋、中川正春各衆院議員の入党(2)国連の気候行動サミット2019開幕――等について発言しました。
福山幹事長は、安住淳、大串博志、黒岩宇洋、中川正春各衆院議員が新たに入党したことに「心から歓迎したい。それぞれ一騎当千の兵(つわもの)というか、ご経験もあり、大変な戦力アップにもなる」と発言。立憲民主、国民民主、社会保障を立て直す国民会議の2党1会派での共同会派にも新たな議員が加わったことにも触れ、「共同会派が生まれて一人ひとりの皆さんのご決断でいろいろな動きが出ている」と、重ねて歓迎の意を表明しました。
ニューヨークの国連本部で23日開かれた、気候変動対策の具体策を表明する「気候行動サミット2019」については、「いま世界各国だけでなく日本でも今回の台風15号のように、ほぼ毎年多くの災害が起きている。気候変動による被害額は毎年増えている状況であり、このサミットがより実効性の上がるものだったことを期待したい。そうしたなか日本政府は残念ながら公式な発言の機会を得ることなく、世界各国に『消極的』だと評価されている状況であり非常に残念だ」と述べました。
その上で、国会議員となって20年以上気候変動問題に関わってきた立場からも、2009年の民主党政権時の気候変動サミットでは当時の鳩山総理が温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%削減する意向を表明し、同年12月の第15回気候変動枠組条約締約国会議(COP15)での「コペンハーゲン合意」に至ったこと、2016年に発効した、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組み「パリ協定」での骨格づくりのスタートとなったことなどを振り返り、あらためて今回の安倍政権の姿勢を問題視。立憲民主党が政権をとった際にはどのように対応していくかとの質問に「われわれとしては気候変動対策を徹底的にやっていきたい。2050年までに二酸化炭素の半減、さらに石炭火力については極力抑えていき、再生可能エネルギーをはじめとして気候変動対策はイコール脱原発の対策だということをパッケージとした政策のメニューを作り、徹底的に取り組んでいきたい。気候変動で言えばパリ協定の遵守はもちろんだが、世界のモメンタム(速度、勢い)を上げていく活動もしていきたい。気候変動は世界のモメンタムが上がっているときと下がっているときとで非常に波がある。今回トランプ米大統領が一瞬会場に出席されたと承り関心を持たれているのだと期待をしたいが、パリ協定から離脱をされたことも含めて言うと、国際社会の気候変動へのモメンタムが一時期より上がっているとは言い難い。今回のサミットでモメンタムを上げたいという国際潮流が動いていると思うので、その動きに対してもわれわれとして後押しをしていきたい。もっと言えば日本国内の気候変動への意識の向上やもう少し国民世論等を盛り上げる活動をしていきたい」と力を込めました。
消費税10%引き上げへのスタンスについて問われると「消費税10%引き上げには反対だ。軽減税率も反対だ」としたうえで、「まずは国民生活や経済がどのような状況にあるのかを見なければいけない。消費税の使い道、財源をどういう形で使うのか。与党は消費税を10%に上げた上に国民負担が上がるような状況を作ろうとしているのではないかと危惧している。そういったことをまず注視することが野党の役割であり、いま起こっている国民生活、特に(10%引き上げ後の)10月1日から起こる混乱や生活のしんどさ、格差や分断の問題についてチェックをし、政府に対しただしていく。ポイント還元などについてもどの程度実効性が上がっているのかをチェックすることがまずは野党の役割だと思っている。国会でそのことをきちんと問いただすことがわれわれのいまのスタンスだ」と述べました。
自民党の埼玉県連が、参院埼玉選挙区の補欠選挙で独自候補の擁立見送りを決めたことへの所感を問われると、「なぜ不戦敗を選択されるのか、理由が分からない。理解に苦しむ」とコメント。補選への立候補を表明している上田清司前埼玉県知事に対しては「われわれとして勝ってほしい候補者だ」と述べました。