枝野幸男代表は20日、国会内で神戸学院大学、東洋大学、鹿児島国際大学、ニジニノヴゴロド国立言語大学(ロシア)などの学生が合同で行っている勉強会「OAKS JOINT SEMINAR 2019」に出席し、約40名の学生と政治、経済、国際関係、文化など、さまざまな話題について意見交換を行いました(写真上は、学生からの質問にマルバツで答える枝野代表)。

 勉強会は(1)学生が考えたマルバツで回答する「10の質問」(2)学生によるプレゼンテーション(3)枝野代表による講演(4)質疑応答――の4部構成で行われました。

 「10の質問」では、「幼少期から政治家になりたかった」「正直、小泉進次郎が滝川クリステルと結婚したことがうらやましい」「今回の内閣改造は適材適所だと思う」「東日本大震災の時は、ほとんど眠れなかった」といった質問が出され、「アイドルの握手会に並んだことがある」という質問にはバツを出し「並びたいんですよね」と付け加え学生の笑いを誘いました。

 プレゼンテーションでは、学生がこの2日間でグループワークをした成果を報告するもので、今回は「外国人労働者の受け入れ」と「日露関係」についてプレゼンテーションが行われました。

 講演では、プレゼンテーションを受けて日露関係について取り上げ、ロシアに親近感を持つ人が少ないという状況について「親近感を持つ前に、どうやってお互いに知るかということがまず(最初の)目標」だとして、「日本とロシアの双方の若い世代がお互いのことを知ること」が重要で、音楽や映画などのポップカルチャーで親近感を広めていくのがいいのではないかと語りました。その例として、韓国との関係でいえばK-POPや少し前では韓流ドラマなどの影響で身近に感じている人が若い人ほど比率が高いと話しました。またロシアの極東地域の開発による経済のつながりで関係を深めていけるのではないかと語りました。

 また、外国人労働者の受け入れについては、「日本は本当に人手不足なのか」と提起。今後AI化が進むと、いわゆるホワイトカラーで大量の失業者を抱えながら、低賃金の分野で外国から大量に低賃金で働く労働力を受け入れるという状況になると指摘。この社会構造を変えていく必要があると語りました。

 さらに政治家の仕事について、政治が動き実際に結果を出すまでにはタイムラグが生じることのほうが普通だと話し、5年後、10年後の絵を描きながら、目の前の叫びを聞き、どうやって折り合いをつけるのかが非常に悩ましいと語りました。

 そして、これからの世界はどうなっていくのか、その中で日本はどういう立ち位置になるべきかについて語りました。

 質疑応答では、(1)ポップカルチャーに関連し、山田太郎議員についてどう思うか、(2)アジア太平洋地域の国家を超えた連携(EUのようなもの)についての日本の役割、(3)稲田朋美議員との懇談では安倍政権で女性が300万人(200万人)働くようになったと言っていたが、働かざるを得ない人が増えたからではないか、(4)安倍総理の北方領土交渉についてどのように感じているか、(5)日韓関係が悪化しているが、今後関係がどうなっていくか(6)今の日本(の発展)があるのは第二次世界大戦を経験したからなのか、(7)政治家とマスコミの関係、マスコミの印象操作報道、過激な発言などに対して政治家・国から指導をすべきではないか――という質問があり枝野代表は真摯に回答していきました。