立憲民主党は20日、第1回社会保障制度調査会総会(会長・長妻昭代表代行)を開き、(1)全世代型社会保障検討会議(2)「働き方の多様化を踏まえた社会保険の対応に関する懇談会」の提言――について政府から説明を受けました。

 政府が設置した「全世代型社会保障検討会議」(議長・安倍総理大臣)は同日午前に初会合を開催。同会議では、急速な少子高齢化で社会保障費が増え続ける中、団塊の世代が75歳になり始める3年後の2022年度を見据え、年金、医療、介護をはじめ、高齢者雇用や働き方改革など、幅広い分野をテーマに議論をするとしています。

 長妻会長は冒頭のあいさつで、「われわれは、一人ひとりの持ち味が発揮できるよう促すことができる『元気がでる社会保障改革』を旗印に取り組んでいきたい」と表明。その上で、2020年の年金改革に向けた政府の議論では「年金の繰り下げ受給の上限を75歳へと引き上げ」「厚生年金の適用拡大」「在職老齢年金制度の廃止・縮小」の3点が挙がっていることに触れ、「あまりにも小粒であり、もっと本格的な改革を議論してもらいたい。(民主・自民・公明の)3党合意を受けて設置された『社会保障制度改革国民会議』での最終報告では、年金について『どのような制度体系を目指そうとも必要となる課題の解決を進め、将来の制度体系については引き続き議論するという2段階のアプローチが必要』とあり、当時の自民党と共有されているはずだ。安倍内閣は7年近くやっているわけであり、将来の制度体系について議論すべきだ」と指摘しました。

 また、今回の会議の構成メンバーに労働者側の代表者が一人も入っていないことに対し懸念を表明。在職老齢年金制度の廃止・縮小についても「『所得代替率向上』という理念と逆行する話だ。利用者や、受給者、被保険者の立場に立った改革を進めていただきたい」と求めました。

 同会議は安倍総理大臣が議長、西村経済再生担当大臣が議長代理を務めるほか、閣僚では麻生財務大臣や菅官房長官、加藤厚生労働大臣らが参加。また、民間からの有識者メンバーには経団連会長の中西弘明氏や慶應義塾の前塾長の清家篤氏ら9人が起用されています。

 政府から説明を受けた後の質疑応答では、出席した多くの議員が構成メンバーの女性比率が著しく低いこと、労働者側の代表が入っていないことを問題視。そもそも当事者の声を反映しようとする姿勢がないのは大きな欠陥だとして今後追加すべきだと要請しました。また、会議のアウトプットや論点が明らかになっていないことから、今後のスケジュールについても問いましたが「次回の会議は、今日の議論を踏まえて事務方が整理し、あらためて設置する」旨回答。調査会では、官邸主導で社会保障改悪の議論が進まないようチェックしていくことを確認しました。