立憲民主党は指定都市市長会から8日午後、「国の施策および予算に関する提案」を手交されました。指定都市市長会の寺崎秀俊副市長(神戸市)、池田林太郎市議会議員と、逢坂誠二政務調査会長、近藤昭一衆院議員が懇談を行いました。
提案にある15項目の要請ポイントのうち、以下の措置の必要性を特に強調されました。
1.地方固有の財源である地方交付税の必要額の確保と臨時財政対策債の廃止
地方交付税は地方固有の財源であることから、国の歳出削減を目的とした総額の一方的な削減は決して行わないこと。さらに、地方交付税額の予見可能性の確保に努めること。
2.多様な大都市制度の早期実現
従来から指定都市市長会が提案している「特別自治市」制度の法制化など、地域の特性に応じた多様な大都市制度の早期実現を図ること。
3.子ども・子育て支援の充実
幼児教育・保育の無償化の実施に伴い、増加する地方公共団体の事務などに係る経費への恒久的な財政措置を講ずるとともに、保育人材ならびに保育の質を確保するための財政措置を講ずること。特に、「無償なら預けたい」という新たなニーズにも応えられる財政措置を国の責任で講ずること。
4.学校における働き方改革の推進
専門スタッフの配置、教職員定数の改善、スクールカウンセラーなどの専門家の定数化などを行い、財政措置を講ずること。
5.医療保険制度の抜本的改革及び国民健康保険財政の確立
国民健康保険制度が抱える構造的な問題の解決に必要な財政措置を講ずるとともに、地方単独事業に係る国庫負担金などのすべての減額措置を廃止するといった安定的な制度運営に向けた対策を講ずる。
6.介護保険制度の見直しと財政措置の拡充
介護報酬の改定や制度改正を行うにあたっては、地方公共団体の意見を十分反映すること、など。
逢坂政調会長は、1に関して地方交付税額は3年先までの予見可能性を確保するべきであること、また3に関しては保育無償化よりも先に待機児童解消と保育の質の向上をしっかり進めることが重要であるとの認識を強調しました。
また近藤議員は、子育て、介護、教育など、現場の声を反映させるべき分野におけるさらなる連携を呼びかけました。